北海道利尻山で4人が死傷 原因は雪山で発生した「表層雪崩」か…この時期は“バックカントリー”が人気のスポット 冬の観光の落とし穴
UHB 北海道文化放送
3月3日、北海道北部にある利尻島の利尻山で、バックカントリー中に雪崩に巻き込まれ4人が死傷しました。 山では何が起こっていたのでしょうか? 3日午後0時40分ごろ、利尻富士町の利尻山東側の標高約400メートル地点で、ツアーグループ8人のうち男女7人が雪崩に巻き込まれました。
このうちツアー客で帯広市のパート従業員、中島真理子さんが死亡。 20代の男性ガイドが足の骨を折る重傷、他の女性客2人も軽傷です。 整備されていない山の中をスノーボードなどで滑り抜けるバックカントリー。 愛好家にとって利尻山は人気の山だといいます。 「この時期はバックカントリーの客が多いと思う。利尻山は独立峰で、海に向かって滑れる場所は他にはない」(利尻富士町 関 光徳 産業振興課長) 3日朝まで利尻富士町には「なだれ注意報」が出されていました。
山でいったい何が起きたのでしょうか。 雪山に詳しい専門家は。 「表層雪崩だと思われる。2月中旬から今ごろが一番雪の多い時期で、地形の凹凸が雪によって平滑化される。そこに新しい雪が降ったり、風で運ばれたりしてつもると表層雪崩の危険性が増す」(日本雪氷学会 北海道支部 原田 裕介さん)
警察は4日朝からツアー会社や参加者などへ事情聴取を行い、事故当時の状況を聞き取っています。 ツアーの安全管理に問題がなかったか、業務上過失致死傷の疑いも視野に調べを進めています。
UHBの取材に、ツアーを企画した会社の代表は「今シーズンのツアーは全て中止。安全管理を徹底し、再発防止のため事故の検証を行う」と話しています。 2月中旬から今時期に多い表層雪崩。外出時は、十分に注意が必要です。
UHB 北海道文化放送
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