83歳・欽ちゃん、「最後の新番組」で1000人前にコントライブ「こんな幸せな日はないな~」
タレントの萩本欽一(83)がこのほど、都内のステージに立ち、観客1000人を前にコントライブに挑んだ。来年1月5日に日本テレビ系「83歳の欽ちゃん!最後の新番組 あの場所に1000人で集まろうか?」(前11時45分、関東ローカル)として放送される。欽ちゃんがスポーツ報知の取材に心境を語った。 番組のフィナーレを迎え、1000人から絶え間なく注がれる拍手。自然と涙腺がゆるんだ。「年を取っていくとね、周りがどんどんといなくなっちゃうの。その中でね、1000人に会えるっていうのは幸せだね」 63歳で社会人野球クラブチーム・茨城ゴールデンゴールズの監督に就任した。73歳で駒大仏教学部に入学(その後中退)。83歳で目指したのは「新しいテレビ」を作ることだった。番組では欽ちゃんの一年に密着。ライブハウス(東京・新宿バティオス)でコントの実験を繰り返し、その集大成のステージを届ける。 欽ちゃんは「70(歳)を過ぎて『どんな人生が私にとっていいんだろう?』と思った時に、明日会う人がいるっていうのがいいなって思ったんです。(収録前夜も)『明日会う人が1000人もいる』と思ったら、こんなに幸せな日はないな~と思ったね」。 勝俣州和(59)、東貴博(54)らが脇を固め、「正確に伝える」などをテーマに、いくつかのお題を演じた。「83(歳)でさ、1000人と会えるだなんてビックリしているよ。プロデューサーが『1000人の応募を募った』って聞いた時は、無理だよ、まだ間に合うから止めてって言ったんだよ」と回想。「でも『埋まりました』って言うからさ。(体力的には)正直言って危険だった。ハラハラ、ドキドキしながら(番組を)見ていただきたいと思います」と話した。 「視聴率100%男」と名をはせた欽ちゃん。自身にとってコントとは「アドリブの深い芸。舞台でウケて面白い!ってものを(ベースに)テレビでやるんだ。だけど、面白いからやってくれと言われた時、2度とその面白さが出ないものなんだよ。それがコント」。その血が騒いだのか、ステージ上ではアドレナリン全開。誰よりも輝きを放っていた。(加茂 伸太郎) ◆萩本 欽一(はぎもと・きんいち)1941年5月7日、東京都出身。83歳。59年、高校卒業後に浅草東洋劇場の軽演劇一座に加わる。61年、座長になり浅草新喜劇を作る。66年、坂上二郎さんと「コント55号」結成。「欽ちゃんの週刊欽曜日」「オールスター家族対抗歌合戦」「欽ドン!良い子悪い子普通の子」など多くのテレビ番組に出演。
報知新聞社