記者会見する韓国大手芸能事務所ＨＹＢＥ子会社のミン・ヒジン代表＝２５日、ソウル（ロイター時事）

　【ソウル時事】男性音楽グループ「BTS」などが所属する韓国の大手芸能事務所「HYBE（ハイブ）」で、子会社の代表を務める有名プロデューサーが独立を画策した疑いが浮上した。 　HYBEは、この幹部を業務上背任の疑いで刑事告発すると発表。内部対立の影響が懸念され、株価が急落する事態となった。 　渦中の人となっているのはHYBE傘下の「ADOR（アドア）」代表のミン・ヒジン氏。ADORには日本でも人気の女性5人組グループ「NewJeans」が所属し、ミン氏はグループを育てたプロデューサーとして知られる。 　HYBEが25日発表した内部監査の結果によると、ミン氏は独立を企て、子会社の経営権を奪取しようとした。知人の女性呪術師から経営権の獲得や社員の採用などを巡り、助言を得ていたことも明らかになった。 　HYBEは「これ以上経営を任せられないほど深刻な問題が発見されたが、ミン代表が解任要求に一切応じず、ADORの経営に深刻な支障をきたしている」と説明。これに対し、ミン氏は25日に記者会見し「経営権を奪おうとしたことはない」と反発した。 　HYBEがミン氏に対する監査を行うことが報じられた22日は株価が8％近く急落。26日には5％弱下落して取引を終えた。