“スシテナブル”くら寿司、大阪・関西万博 史上最長規模135メートルの回転ベルトに世界の料理!
大阪・関西万博に店舗を出店する回転寿司チェーン大手・くら寿司(本部・大阪府堺市)は12日、「次世代のレストランモデル」として世界に発信するコンセプトを発表した。 【画像】135メートルの回転ベルト~くら寿司 寿司を乗せる回転ベルト(レーン)は、くら寿司では史上最長となる約135メートル。これまでの銀座店(123メートル)を抜いた。 また座席数も338席と、同社では世界最多となり、台湾・高雄店の288席を上回る大型店となる。国内最多の押上(スカイツリー前)駅前店(東京都墨田区)の277席も超える。 建物は高さ7メートル、40メートル✕20メートルの巨大な空間となる。 海外でアメリカ、台湾で計105店舗を展開するくら寿司の万博出店は初。 『回転ベルトは、世界を一つに。』をコンセプトに、世界の料理を提供する。 海外でアメリカ、台湾で計105店舗を展開するくら寿司の万博出店は初。 大阪・関西万博の会場、夢洲では新たな技術や文化が体験できる「フューチャーライフゾーン」に出店する。 『回転ベルトは、世界を一つに。』をコンセプトに、世界の料理を提供する(価格設定は検討中)。 これらを体現するために世界をつなぎ、食をめぐる社会問題をどう解決するかを課題に置く。 回転ベルトには、定番の握り寿司のほか、万博参加国の中からスイス、アンゴラ、タイなど70~80か国・地域の代表的な料理をサイドメニューとして乗せる。 現在、各大使館をめぐり、試食と改良を繰り返しながらメニュー開発を進めている。 試作段階でもクオリティが高い料理もあり、万博終了後もフェアとしてくら寿司各店舗で提供できるものもあるという。 また、“スシテナブルなメニュー”として、市場に出回る量が少ないニザダイ、シイラ、ボラなどの「低利用魚」や、AI(人工知能)で給餌量やタイミングを最適化した「スマート養殖魚」、オーガニックフィッシュ(くら寿司ではすでにハマチで展開)や代替ミートなど“サステナブル(持続可能)”な食材を使った寿司も提供する。 くら寿司ではパンガシウスという東南アジア原産のナマズ科の魚も商品として提供しており、こうした低利用魚のメニュー化も欠かさない。 万博に向けた世界各国の料理にも、低利用魚を使ったメニューの開発が進んでいる。 ■愛されるかゆえに、寿司が食べられなくなる? 世界の食用水産物消費量は増加を続けている。世界の1人当たり年間水産物消費量は約50年間で2倍となった。 需要が高まる一方、気候変動や乱獲などで枯渇が懸念され、「魚が食べられなくなる危機」が生まれかねない状況を鑑み、水産資源の持続的な活用についても発信する。 ■外壁には廃棄予定の貝殻、33万個を使用~ここにもSDGs 建物の外壁には、廃棄予定の赤貝の殻約33万6千枚などを素材にした漆喰を使い、SDGs(持続可能な開発目標)を表現する。 貝殻は産業廃棄物に該当するため、処分費用の負担から逃れるため、大量に海へ投棄されており、環境汚染の原因となっている。 大阪市内で会見した同社の岡本浩之取締役は「実際に海外へ行ってみたくなるメニューの開発を進めている。まずはお越しになって、驚いてほしい。その国の料理に接して、『ぜひ行ってみたい』と思える演出をしたい」と抱負を語った。 回転寿司は、日本の飲食業界に革命をもたらした。 そもそも、注文を受けた店員が、厨房から料理を運び、それを食するというレストラン形式がスタンダードだった。 日本で回転寿司が登場したのは、約70年前の大阪。 次々と現れる寿司の中から、食べたい皿を選ぶ楽しさと、エンターテインメントを兼ね備えている。
ラジオ関西