夢のマイホームには“何か”がいる 白石晃士監督作『サユリ』本予告&本ビジュアル公開
8月23日全国公開される白石晃士監督のホラー映画『サユリ』の本予告と本ビジュアルが公開された。 【写真】不吉な現象が起こるところには謎の少女が 『サユリ』場面写真 本作は、累計発行部数20万部を突破した押切蓮介の同名漫画を実写化したホラー映画。とある家族が夢のマイホームへと引っ越した途端、次々と不可解な現象に襲われる物語が描かれる。 『貞子vs伽椰子』『不能犯』の白石が監督を務め、NHK連続テレビ小説『らんまん』にも出演した南出凌嘉が主演を務める。共演には、根岸季衣、近藤華、梶原善、占部房子、きたろう、森田想、猪股怜生らが名を連ねた。 なお、本作は7月18日から8月4日にカナダ・モントリオールで開催される第28回ファンタ ジア国際映画祭に正式出品される。 公開された本予告は、「夢のマイホーム天国へようこそ!」と父・昭雄(梶原善)の言葉とともに笑顔で新居に足を踏み入れる神木家の面々を捉えた場面から始まる。そんな中、主人公・則雄(南出凌嘉)の弟・俊(猪股怜生)だけはその“家”に違和感を持ち「兄ちゃん、ここ、ちょっと怖い」と表情をこわばらせる。俊の言葉通り、夢のマイホームはただの“家”ではなかった。食事中に誰もいないはずの空間に向かって「何がおかしいんじゃ!」と睨みを利かせる認知症の“ばあちゃん”(根岸季衣)、さらには隣人から「誰が住んでもすぐに出て行っちゃうのね」と良からぬ噂を耳にする則雄など不穏なシーンが続く。そして、少女の無邪気な笑い声が響く中、「この家には“何か”がいる」というコピーが浮かび上がる。また、姉・径子(森田想)が寝るそばで巨大な影が姿を見せた途端、径子が憑りつかれた顔つきで弟の頭を激しく柱に打ち付ける場面や祖父・章造(きたろう)が家族の前で突然倒れる場面、必死に隠れる則雄にゆっくりと近づく少女の足、目を見開き少女の前で立ち止まる父の姿も。 則雄の同級生で霊感のある住田(近藤華)は「絶対出て行って…出ていかないとみんな…」と必死に伝えるがすでに遅く、「必ず死ぬ」の言葉通り、生気のない父の顔が映し出される。家族を失い、絶望に打ちひしがれる則雄の前に現れたのは、「すっかり目が覚めてしもうたわい」と力強い顔で話す“ばあちゃん”だった。これまでと全く違う様子のばあちゃんに戸惑いながらも覚悟を決めた様子の則雄は、「祓って済ませるつもりはねえ、地獄送りにしてやるんじゃ!」と叫ぶばあちゃんとともに、家族を奪った“呪いの根源サユリ”に復讐を誓うのであった。 あわせて公開された本ビジュアルには、背後にたたずむ少女の影に恐怖の視線を向ける則雄と、落ち着きながらも深刻な表情を見せる“ばあちゃん”こと春枝の姿が捉えられている。「見せてやる、極上の地獄を」というキャッチコピーは、神木家を絶望の淵に追い込むサユリの怨念か、家族を奪われた則雄とばあちゃんがサユリに与える壮絶な復讐心か。 さらに、夢のマイホームを手に入れた神木家に降りかかる不穏な様子を切り取った場面写真も公開。新しい生活に夢を膨らませている中、険しい顔つきで上階の一点を見つめる“ばあちゃん”や、則雄と同級生の住田が浮かばない表情で何かを話す場面、認知症の“ばあちゃん”が怪しい笑みを浮かべこちらに向かってくる姿などが写し出されている。さらに、不吉な現象に悩まされる径子のそばに姿を見せる謎の少女らしき人影や、異様に散らかった部屋に困惑する昭雄、そして目の前に現れる人影に驚く表情の則雄など、サユリの存在をほのめかすものもある。
リアルサウンド編集部