辛坊治郎氏

　キャスター辛坊治郎氏（68）が30日、ニッポン放送「辛坊治郎ズーム　そこまで言うか！」（月～木曜後3・30）に生出演し、首相に就任する自民党石破茂総裁（67）の人事をめぐる動きについてコメントした。 　石破新体制のもと、党役員人事がこの日、発足。幹事長を森山裕氏（79）、総務会長を鈴木俊一氏（71）、政調会長を小野寺五典氏（64）、選対委員長を小泉進次郎氏（43）とする党四役の人事などが発表された。閣僚の顔ぶれもほぼ固まり、報道では続々と名前が挙がっている。 　正式には、石破首相の誕生は10月1日に召集される臨時国会で承認されるが、それに先だって閣僚人事が次々と明らかになっている。辛坊氏は「総理になってないわけで、誰を大臣にするか、このタイミングで報じられることはほとんどないですね。明日、総理大臣に選ばれて、そこから組閣」と、通常の流れを説明した。 　過去の組閣をめぐる報道で、記者泣かせだった首相がいたという。「今までの慣例でも、どこの大臣に誰がなるか、新聞辞令といって新聞に出ます。過去に1人だけ出なかった総理大臣がいまして。小泉純一郎さんの時には一切、新聞辞令という事前に情報を漏らさなかった」と振り返った。 　そんな経験があるだけに、辛坊氏は「小泉純一郎さんに比べると、一言で言うと、石破茂さんって普通の人だったんだという」と、“変人”と呼ばれた小泉氏と比較して評した。「普通の人どころか、総理大臣にならないうちに大臣の名簿をリークしちゃうという、マスコミサービスが徹底しているというか」とも話した。 　総裁選を戦った高市早苗経済安保担当相、小林鷹之前経済安保担当相に党役員人事を打診しながら、固辞されるなど、早くも党内の融和が揺らいでいる事態。辛坊氏は「マスコミを敵に回す気がないというか、国会内で敵が多いもんだから…。そういうこともあると思いますよ。これ以上敵を作りたくないというか」と、石破氏の思惑を分析した。 　他にも、気になる人事があったという。それは、麻生太郎副総裁への最高顧問オファー。「自分も最後まで推してくれなかったはずの麻生太郎さんを一応、形だけでは顔を立てて最高顧問というポジションに付けると。その代わり、副総裁は外して、自分を総理にしてくれた最大の恩人である菅（義偉前首相）さんを持ってくるというような。このへんの差配が…う～ん、普通の人だなという」と話していた。