投資歴20年のベテラン3億円投資家「至極の投資ルール」銘柄選びに失敗しても大丈夫なワケ
個人で事業を営む立川一(X:@vis2004)氏は、本格的に株式投資を始めて20年で、資産3億円超えを達成した敏腕個人投資家だ。立川氏はどのような投資ルールで3億円を超える資産を築いたか。20年の株式投資の経験から生み出された投資ルールを聞いた。
バフェット本との出会いが契機となり投資を本格化
ーー最初に株式投資を始めた経緯を教えてください。 株式投資自体は学生時代に始めました。就職した後も続けていましたが、少額の単元未満株や投資信託への投資が中心で本腰を入れていた訳ではありません。 しかし、2004年に書店でウォーレン・バフェットの本と出会い、資産形成を目的として本格的な株式投資をスタートさせました。本格的に株式投資を始めてから既に20年が経過しています。 ーー現在は専業投資家ですか、それとも兼業投資家ですか? 兼業投資家です。以前はサラリーマンとして企業に勤めていたものの、現在は独立して事業を手がけています。サラリーマン時代は給料などから投資資金を捻出して投資をしていました。逆に現在は、株式投資で得た利益を出金して生活費などに充当する時もあります。
失敗を経てアベノミクス相場以降は順調に資産を増やす
ーー現在はどの程度の資金で投資をしているのでしょうか? これまでに相続した資金なども入れて、合計約5,000万円を主に国内株式に投じ、運用資産は3億円を超えました。 独立後は、住宅の購入資金等、徐々に資金を引き出しています。結果的に種銭とほぼ同額の約5,000万円を引き出しましたが、運用益と配当金収入で現在も運用資産は3億円を超えています。 ーーさすがの腕前ですね。資産は順調に増えたのでしょうか? 決してそんなことはありません。リーマン・ショック(2008年)では、相続で得た資金に近い金額の損失も経験しました。 困難はあったものの、本格的に投資を始めて2年目辺りである程度投資手法が固まりました。その後も紆余曲折しつつ、特に2012年のアベノミクス相場以降は順調に資産が増えています。 ーー教訓を得たような失敗はありましたか? チケットサービス業のローソンチケットへの投資で大失敗しています。同社は配当もあり、ある程度独占的な業務かつキャッシュリッチ企業で、お宝銘柄を見つけたと思い集中投資を計画しました。 ところが、少し買い進めたタイミングで役員の使い込みが発覚して、最終的に親会社であるコンビニエンスストア大手のローソンが完全子会社として吸収し、上場廃止となりました。 使い込みの発覚が買い始めたタイミングであり、損失額としてはそれほど大きくありませんでしたが、自分の銘柄を見る目の無さを痛感しました。集中投資の危険性を痛感した、忘れられない銘柄です。