【高校ラグビー】京のライバル激突「我慢比べの後半で抜け出したのは…」京都工学院×京都成章 近畿4強目指した近畿大会準々決勝リポート
2月18日、高校ラグビー近畿大会は2日目。花園ラグビー場で、準々決勝4試合が行われました。第2試合は、1回戦で滋賀・光泉カトリックに逆転勝ちした京都工学院と和歌山工に圧勝した京都成章。京都のライバル同士による対決は、予想どおりの激戦になりました。 【高校ラグビー】イタリア遠征に臨む日本代表 東福岡から高比良ら7人、桐蔭学園からは城ら6人「Beat ITALY必ず達成する」 立ち上がり、大島淳史監督が「気合が空回りして、すこし固くなってしまった」と語った京都工学院に対し、京都成章が統制のとれた動きで主導権を握ります。開始直後の1分、敵陣10mライン付近から左へ展開すると、うまくディフェンスラインの裏に抜け出したSO岡元聡志選手が40m以上を走り切って中央にトライ。4分にも、鮮やかなライン攻撃から敵陣深くに攻め込み、最後はフォローしたPR渡辺柊介選手がトライ、瞬く間に12点のリードを奪います。 京都工学院の反撃は17分。決定力のあるBK陣への展開を警戒して、外側のディフェンスが厚くなる京都成章に対し、しぶとく密集サイドをついて攻め続けると、最後はSH村上颯斗選手からパスを受けたLO松見眞一郎選手がトライ。ゴールも決めて12対7と5点差に迫ります。このトライで、京都工学院が本来の動きを取り戻しました。 前半26分には、去年の秋から名門校の司令塔を務める1年生のSO杉山祐太朗選手が、ラインアウトのこぼれ球を拾い上げると、タックルをかわしながら、30m走り切って中央にトライ、ゴールも決めて3点差。さらに前半終了間際には、ゴール前5mのラインアウトからモールをそのまま押し切ってトライ。なんと19対17と逆転して前半を終了します。
試合の流れを掴もうと、我慢比べの展開
差がわずか2点の後半は、どちらに試合の流れが傾くのか我慢比べの展開。先に抜け出したのは追いかける京都成章でした。 関崎大輔監督が「前半終了間際にFWの中心、長谷部安樹一選手が負傷(交代)してどうなるかと思ったが、SH奈良、SO岡元のハーフ団が、その後よくチームをまとめてくれた」というように、安定したゲームメイクで攻撃を継続。落ち着いて敵陣で試合を進めると、後半7分には、岡元選手が、22m付近からPGを決めて20対19と再逆転に成功します。 さらに17分、ゴール前中央15m付近でペナルティを獲ると、周囲がPGを予測する中、素早い仕掛けからSH奈良夏選手が中央にトライ。ゴールも決めて27対19、機敏な判断力で京都工学院を突き放しました。 京都工学院も終盤、26分にはPGを返して、5点差に迫りますが反撃そこまで。成章ディフェンスの厚い壁を崩すことができませんでした。(MBSスポーツ解説 宮前徳弘) 【京都成章 27対22 京都工学院】 準決勝:大阪桐蔭×京都成章 選抜大会代表決定戦へ:東海大大阪仰星×京都工学院