「錦帯橋」裏側の目視やハンマーの打音で点検…山口県岩国市、5年に1度の老朽調査の現場を公開
山口県岩国市などが世界文化遺産への登録を目指す国の名勝・錦帯橋(岩国市)について、市は22日、5年に1度行われている老朽調査の現場を報道陣に公開した。 【写真】錦帯橋
老朽調査は橋の状態を調べる健全度調査の一環。市の委託で、早稲田大理工学術院の輿石直幸教授(60)(建築材料学)と同大の学生たちが劣化や腐朽の具合を21~24日の日程で調べている。
22日は学生らが作業用の足場が設けられた橋の下に入り、橋の裏側を見上げながら目視やハンマーによる打音で状況を点検した。錦帯橋の老朽調査を手がけるのは今回で5度目という輿石教授は「木材が露出した状態の建築物はそれほど多くはない。厳しい環境で腐朽がどのように進むか、興味深い」と話した。
防腐処理や維持修繕などの工事が来年3月中旬まで行われる。その間、年明けからは橋の両側が作業用シートで覆われていつもの姿は見えなくなるが、橋を渡ることはできる。