ノボノルディスク、第3四半期は肥満症薬の売上好調で予想上回る
Maggie Fick [コペンハーゲン 6日 ロイター] - デンマークの製薬大手ノボノルディスクは6日、第3・四半期に肥満症治療薬「ウゴービ」の売上高が前年同期比48%増の173億クローネ(25億ドル)に拡大したと発表した。 同社がまとめたアナリスト予想コンセンサス159億クローネを上回り、投資家に安心感が広がり、株価は一時9%近く上伸した。 肥満症治療薬の市場規模は30年代初めまでに約1500億ドル規模に拡大するとの予想が一部のアナリストから出ている。 ただ、米製薬大手イーライリリーが前週発表した、肥満症治療薬「ゼップバウンド」の売上高は市場予想を下回っていた。これを受けて投資家の間では、ウゴービの需要鈍化や急成長する減量薬市場での競争敗退への懸念が出ていた。 ノボのヨルゲンセン最高経営責任者(CEO)はロイターに「当社とイーライリリーの供給量よりも治療希望者がはるかに多い状態が依然続いている」と話した。ウゴービの生産量は過去3年間で3倍に増やしており、今後も同じペースを続ける方針だ。 同社によると、ウゴービは現在、少なくとも世界16カ国で販売されている。 この日発表したグループ全体の第3・四半期売上高は21%増の713億クローネで、アナリスト予想の723億クローネには届かなかった。糖尿病治療薬「オゼンピック」の売上高が予想を下回ったことが響いた。