長い歴史で初の変更 チャールズ国王が「新紙幣」に?
がんの治療中のため、公務を大幅に削減しているチャールズ国王に4月9日(現地時間)、中央銀行であるイングランド銀行が発行する新デザインの紙幣が贈られました。 【写真】「がん」治療退院後初めて公の場に出るチャールズ国王
バッキンガム宮殿を訪問したイングランド銀行のアンドリュー・ベイリー総裁とチーフ・キャッシャー(紙幣発行の最高責任者)のサラ・ジョン氏が、5ポンドから50ポンドまでの4種類の新紙幣を国王に贈呈。それぞれのデザインなどについて説明しました。 紙幣の裏面に描かれたイギリスの偉人たちの肖像を見た国王は、「とても上品なデザインですね」とコメントしていました。
バッキンガム宮殿によると、紙幣に君主の肖像が描かれるようになったのは、1960年から。そのため、イングランド銀行が紙幣に採用する君主の肖像を変更するのは、これが初めてのことです。 ベイリー総裁は新紙幣のデザインを公表した2024年2月に発表した声明で、「国王チャールズ3世の肖像を描いた新しい紙幣のデザインを公表することを、非常に誇らしく思います」「国王は、紙幣に肖像が描かれる2人目の君主です」と述べていました。
新紙幣のデザインに採用されたチャールズ国王の肖像は、2013年に撮影された写真をもとに描かれています。エリザベス女王とは異なり、国王の頭上に王冠は描かれていません。
新紙幣の流通は、6月5日から開始される予定です。ただ、『BBC』によると、発行は段階的に行われることから、実際に使用される紙幣の変更は「徐々に進む」ことになります。
イングランド銀行は、「王室の助言に従い、環境や経済面への影響を最小限に抑えることができる形で、紙幣の変更を行います」と説明しています。 なお、チャールズ国王の肖像が描かれた新たなデザインの50ペンス硬貨は、2022年12月から流通しており、ロイヤルメールは2023年から、何種類かの新たなデザインの切手を発行しています。
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