DeNA・度会隆輝「がむしゃらに食らいついていきました」 1軍復帰後初打席に右中間三塁打
(日本生命セ・パ交流戦、ロッテ-DeNA、1回戦、11日、ゾゾマリン)力みなぎるルーキーが、らしさ全開で帰ってきた。頭から三塁ベースに滑り込み、目の前のベンチに向かってこれでもかと拳を掲げる。1打席目に右中間を破る2点三塁打を放ったDeNAのドラフト1位・度会隆輝外野手(21)=ENEOS=は「がむしゃらに食らいついていきました」と汗を拭った。 1軍昇格即「9番・右翼」で先発出場し、二回に1点を先制してなお無死一、三塁で打席へ。一塁走者が二盗を決めた直後の3球目、高めに浮いた146キロの直球を逃さず、中堅から本塁方向へ吹き荒れた強風に負けない当たりを放った。 今季は開幕戦から2試合連続本塁打を放つ鮮やかなデビューを飾ったが、その後は調子を落とし、5月16日に出場選手登録を外れた。1軍では守備でのミスも目立っただけに、2軍では走攻守の全てを鍛錬。「密度の濃い充実した毎日を送れた」と手応えを示す。 横浜高では1年春からベンチ入りを果たし、ENEOSでは1年目から定位置をつかんだ。エリート街道を歩んできた21歳がプロになって経験した「見る側の立場」。再び1軍で脚光を浴びるため、悔しさをかみしめながら汗にまみれた。 三浦監督は「ここがゴールじゃない。起爆剤になってもらいたい」と期待を寄せる。地元の千葉で再出発。物語が再び動き出した。(鈴木智紘)