「退職代行も使えない」うつ病で休職中の中学校教員が語る“定額働かせ放題”の実態
あまりの忙しさに転職を考えるも…
島田さんは多忙を極め、ついには授業の準備さえ満足にできなくなる。仕方なく、何度か「やっつけ授業」をしてしまうこともあった。 「高校生の時、尊敬できる先生の授業おかげで、苦手だった英語を好きになれたことが教員を志したきっかけでした。最も注力すべき授業に向き合えていないと感じてから、歯車が狂っていった気がします。もう一度教壇に立ちたい気持ちはありますが、今の環境のまま戻ってもうつ病が再発すると思います。 転職を考えていますが、今の精神状態だと辞表を出しに行くのもしんどい。退職代行会社に相談したら『教員は労働基準法の適用外なので、サービスの対象外です』って言われて驚きました。つくづく、自分がいる組織は普通じゃないんだって実感しましたね」 文部科学省は残業に対する手当を基本給の4%から、10%以上への引き上げを検討していると報じられたが、基本的な「定額働かせ放題」の枠組みは変わらない。”普通じゃない組織”の形態は続いていく。 取材・文/日刊SPA!編集部
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