防衛力強化巡り首相と知事隔たり 沖縄戦78年、戦没者追悼式
太平洋戦争末期の沖縄戦で組織的戦闘が終結してから78年となった「慰霊の日」の23日、沖縄県糸満市摩文仁の平和祈念公園で沖縄全戦没者追悼式が開かれた。台湾有事を念頭に「わが国を取り巻く安全保障環境は、戦後最も厳しい」と述べた岸田文雄首相に対し、玉城デニー知事は、軍事的緊張を高めるとの懸念を示すとともに、アジア太平洋地域での平和構築に向け「県独自の地域外交を展開する」と訴えた。防衛力強化を巡る両者の隔たりがあらわになった形だ。 玉城氏は平和宣言で、非暴力や対話の必要性を強調。式典後、7月初旬に中国を訪れる予定だと明らかにした。