ナイジェリア当局、2月から拘束されているバイナンス幹部の保釈申請を却下
バイナンス(Binance)の幹部であるティグラン・ガンバリャン(Tigran Gambaryan)氏の保釈申請がナイジェリアの裁判官により却下されたと同氏の家族のスポークスマンが10月4日に発表した。 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスの金融犯罪コンプライアンス部門の責任者であるガンバリャン氏は2月以降、ナイジェリアで拘束されている。同氏は、3月にバイナンスの同僚であるイギリス系ケニア人のアフリカ地域マネージャー、ナディーム・アンジャルワラ(Nadeem Anjarwalla)氏が拘束から脱走して以来、テロ集団ボコ・ハラムのメンバーらとともに悪名高いクジェ刑務所に収監されている。 ガンバリャン氏はバイナンス社とともに脱税とマネーロンダリングの容疑で起訴されたが、脱税容疑は後に取り下げられた。 裁判所は9月にも保釈の決定を先延ばしにした。ガンバリャン氏の弁護士は、同氏の健康状態が悪化していることを理由に、新たな保釈申請を行っていた。ブルームバーグの報道によると、弁護士のマーク・モルディ(Mark Mordi)氏は9月、ガンバリャン氏は7月18日以降、手術が必要であり、刑務所では現在提供できない緊急の支援が必要だと裁判所に伝えた。 ガンバリャン氏は刑務所でマラリア、肺炎、扁桃炎を発症し、背中の椎間板ヘルニアによる合併症も患っているため、車椅子が必要な状態だという。しかし、直近の法廷出廷時のビデオでは、ガンバリャン氏は車椅子ではなく、松葉杖1本で苦労しながら歩いていた。 「ティグランのような状態にある人物に適切な医療を受ける機会を否定するのは完全に不当であり、彼が最終的に釈放されたときに、彼が受けているダメージが永続的でないことをただ祈るばかりだ」と彼の妻であるユキ・ガンバリャン(Yuki Gamabryan)氏は話している。「私は疲れ果て、深く落胆しているが、夫の正当な自由のために戦い続ける」。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:バイナンスのコンプライアンス責任者、ティグラン・ガンバリャン氏。(Shutterstock/Consensus)|原文:Binance Executive Tigran Gambaryan Denied Bail in Nigeria
CoinDesk Japan 編集部