敵は暑さかグリーンか 古江彩佳は年間タイトルへ勝負のラスト5試合
◇米国女子◇メイバンク選手権 事前(23日)◇クアラルンプールG&CC(マレーシア)◇6536yd(パー72) 【画像】松坂大輔さんが石川遼にレッスン中 もしどちらか選べと言われたら、暑さよりも寒さだという。古江彩佳は「寒かったら、(上着を)着ればいい。暑いのは、それこそ裸になっても暑いじゃないですか」と笑う。 前週の韓国「BMW女子選手権」は予想よりも気温が上がったとはいえ、週末にかけて朝晩の冷え込みが厳しい中での試合だった。今週は高温多湿、まさに東南アジアらしい気候のマレーシア。開幕前日のプロアマは午前7時30分と早朝のスタートからしっかり日傘を使用して消耗に気を配った。「コースのアップダウンも激しいし、体力勝負になる。(前週に比べて)飛距離も変わってくる」。氷嚢の準備も含め、タフな戦いへの備えは抜かりない。
日本でのスポット参戦を挟み、8週ぶりの米ツアーだった前週はグリーン上でフラストレーションをため込んで41位と上位が遠かった。「ラウンド自体も“入り待ち”というか、ひとつ入れば違うラウンドになるのは分かっている。ホントに(最初の)ひとつを入れ始められるか次第」と話すように、グリーンの違いにアジャストする以外で目立つ修正ポイントはない。 シーズン平均ストローク1位を表彰する「ベアトロフィ」争いも残り5試合。同スタッツで3位(70.11)の古江だが、2位(69.92)のネリー・コルダは規定の70ラウンドに届かないことが確実となっている。
トップ(69.78)のアタヤ・ティティクル(タイ)は、70ラウンドのカウントに加算されるダブルス戦「ダウ選手権」と「パリ五輪」を含めて現在58ラウンド。今週と最終戦「CMEグループ ツアー選手権」は予選カットがなく、もうひとつスケジュールに組み込む3週後の「アニカ driven by ゲインブリッジ」で決勝ラウンドまで完走すれば、ギリギリで規定に届く計算だ。アマチュア時代から国際舞台でぶつかり、米ツアーでも同期として切磋琢磨してきた元世界ランキング1位が最大のライバルとなる。 好きではないといっても、暑いのは苦手ではない。シンガポール開催の3月「HSBC女子世界選手権」は首位で最終日を迎えるなど優勝争いを演じた。「先週は悔しい結果で終わった。(次週TOTOジャパンクラシックで)日本に行く前に、ここでトップ10、優勝を目指しながら頑張りたい」。ラスト5戦で目指す戦いができれば、おのずとベアトロフィにも近づいていく。(マレーシア・クアラルンプール/亀山泰宏)