「用済みになった人をそのまま…」歌舞伎町で今も横行する“ぼったくり” のリアルと巧妙な手口
飲食店などで法外な料金を請求される、ぼったくり。新宿・歌舞伎町はその温床とも言える街だ。 ▶︎すべての写真を見る
一時期よりは被害が落ち着いたようだが、ルポライターの村田らむさんによると、現在もまだぼったくりは横行しているという。
歌舞伎町の客引きはほぼ「ぼったくり」という事実
検索で「歌舞伎町」と打ち込むとサジェストで「ぼったくり」と出てくるくらい、歌舞伎町にはぼったくり店が多い。そして最初にハッキリ言っておくと、歌舞伎町では現在でもぼったくりが繰り返されている。 歌舞伎町のゴジラロードでは、「客引きに注意しましょう。ぼったくられます」というアナウンスが延々と流れている。しかし放送しているスピーカーの真下で、客引きにほいほいとついて行く人をよく見る。耳がついていないのか、厄災は自分にだけは降りかからないと思っているのかわからないが、歌舞伎町で客引きについて行ったら必ずぼったくられる。
有名な居酒屋の前で、「系列店はこちらです。2時間3000円飲み放題です」などと激安値段を提示している客引きもいる。交渉を済ませると、全然関係ない店に連れて行かれる。で、結果的には何倍ものお金を払わされる。高いだけならともかく、そういう店は狭く、汚く、不味く、しかも態度が悪い。 居酒屋でちょっとぼられるような店を“プチぼった”と呼ぶ。数千円だから、悔しいけど我慢している人が多い。 とある編集部が選んだ居酒屋に行ったら“プチぼった”だったことがある。「食べ放題メニューがあります」と書いてあったが、出てきたのは大量のマカロニを茹でただけのどうしょうもない飯だった。 この記事を読んでいるのはほとんど日本人だと思うが、最近ではインバウンドの外国人客を狙うぼったくりも登場しているそうだ。ハメるのも外国人。外国人が外国人をハメて金を取り合っている。もし海外から知人が来日する際には、ひと言伝えておいたほうが良いかもしれない。
“濃厚なサービス”が数分で終わるぼったくりも
実はずいぶん昔ではあるが、僕自身も一度ぼったくりにかかったことがある。とある雑誌の「客引きについて行ってみる」という企画だった。 そのときはバーではなく風俗店の客引きだったので、騙されたわけではない。50代くらいの、薄汚れた格好の客引きと交渉すると、「2万円ポッキリで濃厚な性的サービスを受けることができる」という話だった。