１０日の営業開始に向けて打ち合わせを行う輪島朝市の店主＝輪島市宅田町

　輪島朝市が10日に輪島市内の商業施設「パワーシティ輪島ワイプラザ」で営業するのを前に8日、朝市組合員約40人が同所を訪れて現場を確認した。朝市通りが能登半島地震に伴う大規模火災に見舞われて以来、組合員が市内で毎日営業するのは初めてで、初日は少なくとも35店舗が営業する。組合員はなりわい再建と輪島のシンボル復活に意気込みを新たにした。 　ワイプラザのスーパーとテナントエリアの間のスペースにテント14張を設け、組合員が野菜や魚介類、輪島塗などを並べる。鮮魚を扱う組合員は冷蔵の棚も利用する。テントのほとんどは9日に設営する。 　冨水長毅（とみずながたけ）組合長（55）は輪島で暮らす組合員の販路確保につながると説明した上で「朝市のおばちゃんも買い物客も笑顔になれるよう頑張りたい」と語った。 　営業時間は午前9時～午後7時だが、売り切れれば終了する。 　　●さらに拡充の構想 　朝市組合の中道肇副総務委員長は、組合員の販売スペースの拡充を施設側と協議していると説明。「朝市以外の店舗も入り、10月ごろに施設内に商店街のような売り場をつくる構想がある」と語った。