幻想的な場所で交わる2人の女性の人生 『バグダッド・カフェ』4Kレストア版の予告編公開
12月13日よりYEBISU GARDEN CINEMAほかにて全国公開される『バグダッド・カフェ』4Kレストア版の予告編が公開された。 【写真】『バグダッド・カフェ』場面写真 本作は、アメリカ西部・モハーヴェ砂漠にたたずむ寂れたモーテル「バグダッド・カフェ」を舞台に、場違いな風貌のドイツ人旅行者ジャスミンとそこに集う個性的な人々との交流を描いたヒューマンストーリー。1989年に日本公開された本作が4Kレストア版で蘇る。 2024年3月に亡くなったパーシー・アドロンが監督を務め、ドイツ人旅行者ジャスミンをマリアンネ・ゼーゲブレヒトが演じた。そのほか、ジャック・パランス、CCH・パウンダーらが共演。アドロン監督は、亡くなる前に本作の4Kレストアの監修も行っている。 仕事も家庭もうまくいかずいつも不機嫌な「バグダッド・カフェ」のオーナー・ブレンダ(CCH・パウンダー)は、得体の知れぬ訪問者であるジャスミン(マリアンネ・ゼーゲブレヒト)に対して怪訝な態度をみせるが、朗らかなジャスミンの態度に次第に心を開いていき、やがてかけがえのない友情で結ばれていく。カフェに集う近くのトレーラーハウスに住む老画家ルディ(ジャック・パランス)、気怠げなタトゥーアーティストのデビー(クリスティーネ・カウフマン)、モーテルの隣にテントを張って住み着いているエリック(アラン・S・クレイグ)など個性的な面々もジャスミンと交流を深めていくのだった。 公開された予告編には、旅行途中で夫とケンカ別れし、アメリカ・モハヴェ砂漠沿いの道を進むドイツ人旅行者ヤスミン後ろ空に浮かぶ2つの不思議な光の描写が。これは、アドロン監督が本作を作るきっかけとなったエピソードを視覚化したもの。監督は、2018年のインタビューで、「クリスマス休暇に子どもたちとルート66の砂漠を旅していた時、私たちは空に奇妙な光の束を見た。後にわかったことだが、それは放置された太陽光発電の実験場の光だったんだ。私たちはその写真を撮り、私の監督作『シュガー・ベイビー』の主演だったマリアンネ・ゼーゲブレヒトのために物語を書こうと思い描いたんだよ」と回想している。旅の最中で、ドライブインに立ち寄るストーリーのイメージを発展させたものだという。 その後、モーテルとカフェのある「バグダッド・カフェ」にたどり着いたヤスミンは、ロクに仕事もしない夫を追い出したばかりのモーテルのオーナー、ブレンダと出会う。ヤスミンが「幻の光」と表現したその2つの光は、何を意味するのか。 ©1987 / Pelemele Film GmbH - Pro-ject Filmproduktion im Filmverlag der Autoren GmbH & Co. Produktions-Kommanditgesellschaft München - Bayrischer Rundfunk/BR - hr Hessischer Rundfunk
リアルサウンド編集部