「野党ヒアリングのあり方に熟慮すべき点」国民民主党の大塚氏が見解
国民民主党の大塚耕平共同代表が10日、党本部で初の定例会見を開いた。「官僚いじめ」との批判の声もある「野党ヒアリング」について、「あり方について熟慮すべき点がある」との見方を示した。 【写真】国会審議を充実させる方法 野党の質問時間は少なくていいの?
野党ヒアリングは、森友学園をめぐる財務省の公文書改ざん問題が報じられた今年3月以降に急増し、その後も、厚生労働省の裁量労働制不適切データ問題、文部科学省による授業問い合わせ問題、陸自のイラク日報問題、加計学園「首相案件」問題、財務省事務次官セクハラ問題など、相次いだ不祥事に対応して、省庁の担当者らを呼んで疑惑を追及してきた。ただ出席した議員らが感情的に責める場面も見られ、批判的な声も出ていた。 大塚氏は「国会審議の場でしっかり時間が確保されて、誠実な答弁が行われるならば」と条件をつけた上で、こうした政府への追及は「極力、国会の質疑の中で行われていくべきだと思う」との見解を示した。 現在の国会は、2000年代の前半から政権交代前のころと比べると、委員会の開催頻度や時間が短くなっていると大塚氏は指摘。「こういう状況では野党ヒアリングという仕組みを活用せざるを得なくなっている面もある」といい、「与党は質問時間や委員会の開催時間を十分とって、そのような機会を担保する努力をしてほしい」と注文をつけた。 同時に、ヒアリングに出ている担当官僚は問題に当時直接関わっていた人たちではないとして、「(官僚らとの)関係を健全な姿で維持するためにも、野党ヒアリングのあり方も熟慮すべき点があると思っている」と述べた。
この日の会見では冒頭、大塚氏の立憲民主党に対する発言として「偏った野党は政権には近づけない。ずっと野党にいる気ならどうぞあちらに行ってください、という感じだ」と報じられたことについても言及。「そのような発言をした記憶はない」と否定し、立憲民主党の枝野幸男代表にお詫びの電話をしたと明かした。 発言の真意としては、国民民主党の結党宣言に「正直な政治」「偏らない政治」「現実的な政治」を掲げたように「国民政党として幅広い支持いただくには、この3つを大切にしていきたい。野党がバラバラでは政権に近づけないという主旨だ」と釈明した。 定例会見は今後、同じ共同代表である玉木雄一郎氏と交代で行われる。