元日の地震で倒壊免れるも3日の震度5強の地震で6棟が倒壊 被災地では不安募る
3日、石川県珠洲市と輪島市で震度5強を観測した地震では、元日に被害を受けた建物がさらに崩れる被害が発生しました。被災地には今なお傾いたままの住宅が多くあり、住民にとっては危険と隣り合わせの状況が続いています。 【写真を見る】元日の地震で倒壊免れるも3日の震度5強の地震で6棟が倒壊 被災地では不安募る 5月26日、輪島市内では、2階建ての住宅が突如、音を立てて崩れ1階部分が完全に押し潰されました。 災害支援チームB-DASH 藤丸剛さん「貴重品出しの残りがあったので、来た時にミシミシ言ってたからこれは危ないと思って様子を見ていた。ミシミシっていってがーっといってどんと落ちた」 撮影したのは、倒壊家屋から家財道具の取り出しなどを行っているボランティアのメンバー。作業にとりかかろうとしたところ建物からミシミシと音が聞こえ、その音が徐々に変化していったといいます。 技術系ボランティア・災害支援信州上田重機隊 石川良太郎さん「この間隔がだんだん短くなって一気に倒れる感じになった。この音には敏感になっているので、うちらは。着いたときはこんな間隔じゃなかったですよね?」 災害支援チーム B-DASH藤丸剛さん「その状態で入るのは僕らもやめるので注意喚起しながら倒れるまで待っていた。3日の朝の地震でも5軒ほど倒壊したと聞いているけど、それ以外にも予備軍はたくさんある」 3日の揺れで輪島市内では、元日の地震でかろうじて倒壊を免れていた住宅など6棟がさらに崩れる被害が発生。中には自治体が公費で建物を解体・撤去する「公費解体」を申請し、着手を待っていた建物もありました。 住民の女性「危ないお家があって早く解体してほしいなって。危ない家が周りにあるのは正直怖い」 輪島市内で昨夜開かれた公費解体の説明会。市の担当者がこれまでに出されたおよそ5000棟の申請のうち作業が完了しているのはわずか120棟と説明すると、住民からは不安の声が上がりました。 市民「120棟程度しか進んでいないのは、正直本当に1年で終わるのか心配になってきた」 市民「大規模半壊の中でも住んでいる人がいて、3日のような震度5強の地震があると不安になる」
輪島市環境対策課 友延和義課長「もうちょっと早く進められないのかと電話や窓口来られたりして。これは本当申し訳ない。でもどうしようもない部分もあって、1日でも早く進められるように頑張る」 輪島市は2025年10月までの工事完了を目指していますが、住民にとって危険と隣り合わせの状況は続いたままです。
北陸放送