米クレジットカード大手アメリカン・エキスプレスが１９日発表した２０２４年第１・四半期決算は、純利益が前年同期比３１％増の２４億４０００万ドルとなった。写真はロサンゼルスで２０１６年４月撮影（２０２４年　ロイター／Lucy Nicholson）

Mehnaz Yasmin [１９日　ロイター] - 米クレジットカード大手アメリカン・エキスプレス（アメックス）が１９日発表した２０２４年第１・四半期決算は、純利益が前年同期比３１％増の２４億４０００万ドルとなった。１株利益は３．３３ドルで、ＬＳＥＧデータによるアナリスト予想平均の２．９６ドルを上回った。富裕層顧客の堅調な支出が下支えになった。 顧客の支出は米国内では前年同期比８％、海外で１４％、それぞれ増加。一方、米国内の中小企業の支出は１％の増加にとどまった。 スティーブ・スクエリ最高経営責任者（ＣＥＯ）は「中小企業に若干の弱さが見られる。われわれが今後有望とみているこの分野が回復してくれば、顧客の支出が一段と増加するだろう」と述べた。また３０日の投資家向けイベントで米国内の富裕顧客層と中小企業向けの経営戦略について説明すると明らかにした。 アメックスは今年の業績について、収入の伸び率を９―１１％、１株利益を１２．６５―１３．１５ドルにいずれも据え置いた。 米クレジットカード業界は米銀キャピタル・ワン・ファイナンシャルによるクレジットカード大手ディスカバー・ファイナンシャル・サービシズ買収計画に揺れている。 しかしアメックスのクリストフ・カイレック最高財務責任者（ＣＦＯ）は「当社は経営が順調であり、自分たちの戦略や計画を実行することに注力する」と述べ、キャピタル・ワンによるディスカバー買収による競争環境の変化に不安はないと表明した。