前原横渚海岸周辺のグランドデザイン策定 鴨川(千葉県)
鴨川市は、同市の前原横渚海岸周辺地域の将来像を定めた「海辺のグランドデザイン」を策定した。対象エリアでは、すでに商業施設がオープンしており、今後の地域発展に期待が寄せられている。同市では「市民や関係団体などとの合意形成を図りながら、実現に向けた検討を進めていく」としている。 前原横渚海岸は、「日本の渚百選」にも選ばれる美しい海岸線で知られ、夏の海水浴シーズンを中心に、多くの観光客が訪れる。同市では、この魅力ある資源を最大限に活用し、周辺のにぎわい創出と地域活性化を図ろうと、取り組みを進めている。 グランドデザインでは、対象エリアを4ゾーンに分け、解体が進む旧鴨川市民会館や芝浜プール跡地を活用した観光拠点の整備なども含め、それぞれに備えるべき機能や取り組みを記載している。 各ゾーンは▽エントランスゾーン(JR安房鴨川駅~旧鴨川市民会館周辺)=新たな公共交通の検討や観光情報センター、屋内娯楽施設の整備など▽プロムナードゾーン(海浜プロムナードと海岸線一帯)=海の見える飲食施設の整備やマリンアクティビティの提供など▽パークゾーン(魅力体験広場周辺)=新たなアクセスルート、駐車場の整備など▽後背市街地ゾーン(市街地エリア一帯)=空き家・空き店舗を活用した飲食・雑貨店の開業、伝統工芸が体験できる文化施設の整備など――といった内容。 市民や関係事業者などとの合意が得られた取り組みから順次、実施計画を策定して事業化。おおむね10年をめどに、実現に向けた取り組み状況を総括し、必要な見直しを行うとしている。