事故・トラブル続くオスプレイ 防衛大臣は事故調査中に“安全”明言…理由は「メーカーなどから不具合の情報ない」
与那国駐屯地で27日、陸上自衛隊のオスプレイが離陸時に機体の一部を損傷した事故をめぐり、中谷元防衛大臣は「安全性には問題ない」とする考えを示しました。一方、専門家は構造的な安全性に問題があると指摘しています。 【写真を見る】事故・トラブル続くオスプレイ 防衛大臣は事故調査中に“安全”明言…理由は「メーカーなどから不具合の情報ない」 ■映像を見た防衛ジャーナリストは 事故が起きたのは、今月23日から行われている日米合同演習「キーンソード」の最中でしたが、自衛隊は、原因を究明をして対策が取られるまでの間、国内に配備する17機すべてのオスプレイについて、任務飛行を除く飛行を停止すると発表しました。 ▽防衛ジャーナリスト 半田滋さん 「これは人的なもの(ミス)ではないですね」「やはり機体のどこかで不具合があったんじゃないかと考えられるのが自然」 コンピューターで左右の翼の回転数を調整し、バランスを取ることで飛行するオスプレイ。今回の事故は、人的なミスではなく、この制御に何らかの不具合があったことが考えられるといいます。 ▽防衛ジャーナリスト 半田滋さん 「エンジンそのものは事前点検して異常なしということですから、(可能性は)2つあると思う。1つはチェックでの見逃し。機体に不具合が発生する予兆があったのに見逃してしまって、その見逃した部分が不具合となって離陸時に現れてこのような結果になったと」 「もうひとつは、ソフトウェアの問題。左右のプロペラの回転数が同じになって、機体がぶれることなく水平に離陸していくというのがプログラミングされているはずですけども、何かしらソフトウェアの事情でコントロールできなくなった可能性。機体側の事情で左右どちらかに傾いたとすれば、操縦士がそれを立て直そうとして、逆にぶれを大きくしてしまうという可能性もなくはないです。ただやはり機体の問題、エンジン、もしくはソフトウェアどちらかと思ってます」 日米共同演習「キーンソード」の期間中には、同じく陸上自衛隊のオスプレイが、エンジンの不具合を知らせる注意灯が表示されたとして鹿児島県の鹿屋基地に緊急着陸していて、短期間で事故や機体の不具合が相次いでいます。 ▽防衛ジャーナリスト 半田滋さん 「米軍であれ自衛隊であれ、自国の兵士や隊員、それだけじゃなくて地上にいる住民のことを考えれば、こんな危険性を抱えた機体を一刻も早く廃棄をして使わないようにするということが必要だと思います」