小池都知事、築地移転の結論は明言せず 安全性重視を強調
築地市場の豊洲移転を予定通り11月7日に行うか延期するかの結論について、小池百合子・東京都知事は26日午後、定例記者会見で、結論については明言しなかったが、「(発表は)早急に行いたい」との意向を示した。 【中継録画】リオ五輪から帰国 小池百合子都知事が定例会見
地下水調査の結果待たずに「移転開場」を批判
ただ「いろいろな関係者もおり、段取りもあるだろう。しかし、それを超えて安全性の確認をしっかり進めるべきだと今も強く考えている」とも述べ、予定ありきではなく、安全性を重視して判断する考えを強調した。 この問題で、小池都知事が「大変大きな疑問を持っている」としたのが、豊洲新市場にの地下水モニタリング調査の結果が出る11月18日よりも、開場予定日が早く設定されている点。「日程的にお構いなしに決めてしまう、というこれまでの当局の対応はいかがなものか。十分な情報公開を本当に行ってきたのか」と批判した。 現在、都政改革本部の特別顧問に就任予定の青山学院大学、小島敏郎教授を中心に、豊洲新市場の大気、土壌などを総合的にチェック中だと表明。建物の耐震基準についても、関連データをもう一度精査する方針を示した。 こうした考えについて、小池都知事は、2008年発行の共著「東京WOMEN大作戦」を記者陣に見せながら、「築地市場について『安全性を重視しろ』ということを書いていた。当時からそういう認識を持っていた」と急ごしらえではないと強調した。 築地移転問題に関し、小池都知事は、都知事選や知事就任後の会見で「いったん立ち止まって考える」と表明。12日に築地市場関係者へのヒアリングを実施したほか、16日に築地市場および豊洲新市場の両方を視察した後、「リオ帰国後に結論を皆様にお伝えする」と述べていた。 (取材・文:具志堅浩二) ■全編動画