【K-POP対談】ARMY誕生の瞬間に立ち会った! K-POPの歴史を変えたデビュー曲〈後編〉
アイドル以外も面白い! 韓国音楽シーンの現在
松田「最後に2024年注目の新人ガールグループと、アイドル以外の韓国の注目ミュージシャンについても教えてください」 ゆりこ「女性グループでいうと、なんといってもBABYMONSTERです(前編参照)が、KISS OF LIFEにも注目しています。彼女たちにはMAMAMOOにも通じる何かを感じるんです。もうガールクラッシュの大ブームは落ち着きましたが、その魂を受け継いだネオ・ガールクラッシュのようなグループがいくつかある中で、最注目はKISS OF LIFEかなと」 73「私もKISS OF LIFEを応援しています。それとYOUNG POSSE。DSPメディアといえば王道アイドルの事務所というイメージがあったけれど、こういうタイプのグループもプロデュースできるんだというのは意外でした」 ゆりこ「それから新人ではないけれど、NMIXXは『DASH』で、もう一段階上がったなと思いました。これからますます飛躍しそうで楽しみです」 73「それから、ついにメンバーが全員揃ったtripleSも目が離せません。Numero.jpのK-POP座談会のたびに、プロデューサーのチョン・ビョンギさんの話をしているような気がしますが、ARTMSを含め、“女性アイドル”という崇高な存在を通して、いい音楽を届けたいという意欲を感じます。だから、事務所のMODHAUSごと注目です」 松田「アイドル以外にも注目している韓国アーティストは?」 ゆりこ「ソロシンガーのBIBIさんです。チャン・ギハさんがプロデュースした栗羊羹の歌『Bam Yang Gang』が大ヒットしましたが、88risingでは一転して、ジャクソン・ワンさんとコラボしたセクシーなムードのMVが話題になりました。タレントとしても注目されていて、韓国では“影のIU”とも呼ばれています。さすがユン・ミレさんが発掘しただけあって、とても多才です」 73「チャン・ギハさんがプロデュースだから、4分の3拍子なんですね! 納得~」 ゆりこ「そうなんです。ちょうど『Bam Yang Gang』がリリースされたとき、IUさんも『Shopper』でカムバックしていたんですが、音楽番組でIUさんを抑えて1位を獲得したということで、話題になりました。私は元々、クォン・ジナさんやHeizeさんの声が好きなんですね。その流れで、BIBIさんは注目しています。クォン・ジナさんはNetflixのチョ・ジョンソクさん主演の『魅惑の人』のOSTにも参加しています」 73「韓国のR&Bやヒップホップシーンでは、TabberさんがDEANさんをフィーチャーした曲も話題になりました。そこが一緒にやるんだ!という新鮮な驚きもありましたね。『SHOW ME THE MONEY』も2022年のシーズン11から放送されていないし、GIRIBOYさんがZion.TさんのSTANDARD FRIENDSに合流したくらいで、そんなに大きな変化はありません。NewJeansの登場前後から、R&Bやヒップホップシーンのアーティストがアイドルの楽曲制作に回ることが増えたんですよ。Balming TigerのSan YawnさんもRMさんのソロアルバム『Right Place, Wrong Person』に参加していましたし、そういう制作側の仕事が増えているのかもしれません」 松田「最近、GroovyRoomのAT AREAに、どんどんアーティストが集結していているような気がするんですが」 73「パク・ジェボムが自ら創立したAOMGとH1GHR MUSICを去って、焼酎のプロデュースを始めましたが、ご自身のソロ活動楽曲は相変わらずカッコ良くて酔いしれちゃいます」 ゆりこ「パク・ジェボムはお酒とアイドルをプロデュースすると宣言していましたが、アイドルのほうはいつ頃発表されるんでしょう。ご自身のアーティスト活動も活発化していますね。先ほど注目グループとしてお話ししたのKISS OF LIFEのNATTYさんとのコラボ曲『Taxi Blurr』も2人の得意とするR&B、しかも途中から2stepが入ってくるのが最高でした!あとバンドでいうと、Silica Gelですね。彼らはSE SO NEONのプロデュースもしてますし、6月下旬に来日を控えています。そしてARMY、特にRMファンにはお馴染みBalming Tigerは今後も名前を見る機会が増えそうです」