【総決算】記録ずくめだった2024年 愛媛の気象&季節でめぐる各地の絶景スポット
その10日後には梅雨前線がもたらした大雨で、西条市では土砂の崩落により市道が埋まり…宇和島に向かっていた予讃線の特急列車が、およそ1mの大きさの岩と接触し運転を見合わせました。
そして、7月12日。未明の住宅街に一気に押し寄せた大量の土砂。 現場近くの住民: 「雷が落ちるようなバリバリバリという音がして光はなくそのあと窓を覗いたら隣の家がつぶれているという状態。(15階マンションの)8階まで木が飛んで来た」 現場近くに住む学生: 「雨が強いのは感じてたんですけど、こんな山が崩れるとか考えてなかったのでまさかっていう感じで」
3人が亡くなった松山城・城山の土砂崩れ。停滞する梅雨前線や低気圧に向かって流れ込んだ暖かく湿った空気の影響で、松山では降り始めからの雨量が213ミリに。これは、たった3日で平年7月降水量の9割以上が降った計算です。
8月、日本の南に発生した台風10号。当初は紀伊半島に向け北上するとみられていましたが…その後、進路を大きく西よりに変え過去最強クラスで九州方面に近づきます。 迷走した原因は…日本の南の“寒冷渦”。暖かい台風とは正反対の性質を持つ低気圧によって、行く手を阻まれたことによるものでした。九州を縦断した台風10号は、その後のろのろとしたスピードで愛媛に接近。 松山地方気象台 中塚 健 統括予報官: 「大雨についてもまず警報にはいくでしょうし、その上土砂災害警戒情報も十分視野に入っている。大雨の特別警報については今後の状況次第で雨の降り方によってはないとはいえない」
四国中央・富郷の総雨量は340ミリ。宇和島など4地点でも平年の8月の降水量の上回る大雨を記録しました。さらに今治では、8月の観測史上最大の風により交通機関が運休するなど私たちの生活や経済活動に大きな影響を及ぼしました。
そして記憶に新しい、11月の大雨。台風21号から変わった低気圧や前線に向かって真夏並みの暖かい空気が流れ込み、松山市と今治市では、1時間におよそ100ミリから120ミリの雨を観測。稀にしか発生しない大雨であることを知らせる「記録的短時間大雨情報」が2000年以降では初めて発表されました。