世耕弘成参院議員が衆院和歌山2区にくら替え出馬 無所属で二階俊博氏三男と激突「あえて厳しい選挙に」
自民党の前参院幹事長で、同党派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件で離党した世耕弘成参院議員(61)=和歌山選挙区=が5日、和歌山県田辺市内で会見し、衆院選(27日投開票)和歌山2区に無所属でくら替え出馬することを正式に表明した。 【写真】ベストドレッサー賞を受賞したことも そうそうたる受賞者たちと堂々記念撮影 世耕氏は「県民の皆さんから与えていただいた26年の政治経験を生かして、もう一度和歌山の発展のために、国のために働けるチャンスをいただけるかということを今回、和歌山2区の有権者の皆さんに誠実に、真摯(しんし)に、謙虚に、お声を聞かせていただきたいという思いで立候補させていただきたい」と述べた。 2025年夏まで参院議員としての任期がありながら、あえて衆院にくら替え出馬する理由について「そちらの方が私にとっては安全な道かもしれませんけれども、今回これだけ大きな挫折を味わって、私はあえて厳しい選挙にチャレンジしていきたい。そういう思いで出馬を決断させていただいた」と説明した。 落選した場合、2025年の参院選に立候補するかどうかについては「仮定の話にはお答えは控えたいと思いますが、今の私の気持ちとしては、退路を断っています」と不退転の決意だとした。 和歌山2区には、今期限りで引退する自民の二階俊博元幹事長(85)三男・伸康氏(46)が、自民から出馬を表明。保守分裂選挙となる。 記者団から、二階氏の三男との戦いになることを問われ「私は二階俊博先生と、しのぎを削った覚えはございません。足元にも及ばない、大政治家だと思います。いろんなことを学ばせていただいた」と述べた。 その上で「そのご子息と戦うことになるわけですが、これは有権者の判断を仰ぎたいからです。和歌山2区にとって、政治経験がしっかり26年ある私を選んでいただけるのか、新人の方を選ばれるのか…ということは、有権者の判断を仰ぐしかない」と落ち着いて語った。 裏金事件については「心から反省し、謝罪をしたい。うちの派閥が長年続けてきた不記載というルール違反が原因で、国民に大きな政治不信を抱かせた」としながらも「記者会見を2回開きました。質問が尽きるまで、お答えをいたしました。更に政治倫理審査会にも、自ら手を挙げて出席をして、80分以上、厳しい質問にも丁寧に答えました。東京地検特捜部の捜査にも全面的に協力をして、不起訴という判断になった」と、改めて説明の場は設けないとした。 党から離党勧告を受け、4月に離党した世耕氏。自民党への復党については「復党依頼については、まず当選しないと。その後、考えます」と話すにとどめた。 世耕氏は「裸一貫で出馬をさせていただく。ともかく私は党がありませんので、制限もかかってきます。ボランティア、支持者の力を借りて。応援弁士も呼べない。私ひとり、みかん箱の上に立って」と、無所属での選挙戦を強調した。 (よろず~ニュース・杉田 康人)
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