<肝臓を奪われた妻 最終回>伊原六花“優香”、周りの人々の愛で強く成長「大事なものは、絶対誰にも奪われることはない」
伊原六花主演のドラマ「肝臓を奪われた妻」(毎週火曜夜0:24-0:54、日本テレビ系/Huluにて配信)が、6月26日に最終回を迎え、優香(伊原)が幸せに向かって新たな一歩を踏み出す様子が描かれた。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】幸せいっぱいだったアルバイト時代の優香(伊原六花) ■肝臓を奪った元夫とその家族への復讐と共に、再び愛を信じて生きていく成長物語 本ドラマは、LINEマンガで配信中の、国内累計閲覧数が1億3300万ビュー(※2024年2月時点)を超える大人気の同名ウェブトゥーンが原作。自分がただの肝臓移植のための道具だったと知った優香が、肝臓を奪ってすぐに自分を捨てた夫とその家族に復讐の炎を燃やすストーリー。 しかし、ただの復讐劇ではなく、他人を信じられなくなった自分を支える周りの人々や守るべきわが子のために、再び愛を信じて前を向いて歩いていく優香の成長物語にもなっている。 ■復讐心が揺らぎ始めた優香 優香は、賢三(田村健太郎)から貰った光星(桐山漣)の汚職の証拠を公表して、復讐を終わらせようと考えていたが、「そんなことを続けても、新しい悲しみが生まれるだけ」という小栗(戸塚純貴)の言葉に復讐心が揺らいでいた。 そんなある日、身を寄せている小栗の家で、息子の結人(近江晃成)と小栗が春美(猫背椿)の作ったオムライスにはしゃぐ姿を見た優香は、心が温かさで満たされた。そして、笑顔で涙を流しながら「この感じ、いつか見たことあるなぁって…。そんなことないんですけど」と言った。この光景は、彼女が夢見ていた「家族」の姿だ。 そんな優香に小栗は、何があっても優香の味方で、彼女が決めたことなら全力で応援する、と告げるのだった。彼の真摯な思いは、優香の心に沁み込んだ。 ■「大事なものは、絶対誰にも奪えない」 復讐心が揺らいでいる優香の元へ、光星が汚職のデータが入ったUSBを奪いにやって来た。「もう充分奪ってきただろ」と、USBを渡すように迫る光星は、自分と同じように優香も他人から奪い、苦しみ悶える姿を見るのが好きな人間なのだ、と言った。優香は、中村家の人間が騙されるのを見るとスカッとしたのは事実だ、と認めた。だが、それは一瞬だけで残ったのは虚しさだった、と続けた。 それを聞いた光星は、彼女を「しょせん、奪われる側の人間」と嘲笑したが、「大事なものは、絶対誰にも奪えない。奪われることはない」と、光星の目を見て力強く告げた。春美や小栗、結人…大切な人たちと一緒に居る時の温かい気持ちは誰にも奪えないのだ、と。「奪えないものなんか、この世にあるわけがない」と否定する光星に、「あるのよ」と言いながら「もう私には必要ない」と、USBを手渡した。そして、「これでおしまい。さよなら」と静かなトーンで別れを告げた。 ■「小栗さんが居たから、無事に帰ってこられた」 その帰り道、心配して駆け付けた小栗に彼女は、小栗のおかげで光星にちゃんと向き合う事ができた、と礼を言った。「小栗さんが居てくれたから、こうして無事に帰ってこられたんです」とスッキリした笑顔で告げる優香に、彼は「おかえりなさい」と言い、彼女は「ただいま」と返して2人で笑い合った。 ■光星を号泣させた物とは 一方、USBを入手した光星は急いでオフィスに戻り、データを削除し始めた。最後のファイルを削除しようと開くと、それは結人が描いた、先日2人でケーキを食べた時の絵だった。光星は、ケーキのイチゴを取り上げた彼に「おすそ分け」と笑顔を見せた結人の姿と共に、先程の優香の「奪えないものがある」との言葉を思い出し、声を上げて号泣した。 結局、光星はこの汚職の件を自らマスコミに流し、裁かれる道を選択した。精神を病んだ弘子(加藤千尋)は病院で穏やかな表情で過ごし、入院中の聖子(櫻井淳子)の元には、彼女を騙して大金を奪った黒田(原田龍二)が見舞いに訪れている。光星の妻・るり子(水崎綾女)は娘と共に光星と暮していた部屋に戻ってきた。 ■優香と小栗は…? そして、優香は小栗と結婚。小栗、結人、春美に囲まれたウエディングドレス姿の優香は幸せそうな顔で笑っていた。途中、闇堕ちして悪い顔で弘子とるり子の醜い争いを高笑いで眺めていたり、心が折れて判断が鈍って光星とよりを戻そうかと考えたり…と、不安定で目が離せない優香だったが、小栗の真っすぐすぎる無償の愛のおかげで、前を向いて新たな一歩を踏み出すことができた。SNSでは「ハッピーエンドで良かった」との書き込みも多く見受けられた。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部 ※桐山漣の「漣」のしんにょうの点は一つ