名門・鹿島に最強コンビ誕生か…“ハマる予感”漂う「新戦力11人」 浦和→柏移籍で28歳が復活も【コラム】
年明けに起きた移籍動向から、プラスになり得るJ1補強をベスト11形式で厳選
2025年のJリーグに向けて、おおよそ各クラブのメンバー編成が見えてきている。一方で、例えば横浜F・マリノスの西野努スポーティングダイレクターが、新体制発表においてコロンビア人DFジェイソン・キニョーネスの獲得を公表したうえで、まだ開幕まで若干名の補強の可能性があることを示唆するなど、中にはチーム編成が進行中のクラブも。そのなかで、年明けに起きた移籍動向から、大きなプラスになり得るJ1の補強を筆者の視点により、ベスト11形式で選んでみた。(文=河治良幸) 【実際の場面】「あと数センチで直やん」「危険すぎる」 鹿島助っ人が観客席に向けてペットボトル蹴り込み&交代後に一発退場の仰天シーン ◇ ◇ ◇ GKはシュミット・ダニエル(ヘント→名古屋グランパス)で異論はないだろう。シント=トロイデンから移籍したベルギーの名門ヘントでは控えの状況が続いており、常に試合に出られる環境が必要だったと見られる。そこで、名古屋は長く守護神を担ってきたランゲラックの後継者として、197センチの元日本代表GKに白羽の矢を立てた。楢崎正剛、ランゲラックが担ってきた名古屋のゴールマウスを守るという名誉はもちろん、新天地での活躍次第では国内組で臨むと見られる7月のE-1選手権で、代表復帰を果たすチャンスは十二分にありそうだ。 最終ラインは原輝綺(清水エスパルス→名古屋グランパス)、岡村大八(北海道コンサドーレ札幌→FC町田ゼルビア)、上記にも触れたジェイソン・キニョーネス(アギラス・ドラダス→横浜F・マリノス)、杉岡大暉(湘南ベルマーレ→柏レイソル)の4人をチョイスした。 原は守備の貢献が高いだけでなく、しっかりと縦に配球できる。名古屋が3バック継続であれば、右ワイドで重宝されることになりそうだ。岡村はディフェンス面のベースが高く、攻撃参加でも違いを作り出せる。センターバックの人材が不足がちな今回の市場で引く手数多だったと考えられるが、日本代表入りを目標に掲げるなかで、7月のE-1選手権に向けて、町田で確固たるポジションを掴めるかに注目だ。 キニョーネスはスピードのあるセンターバックで、横浜FMのスタイルにマッチしたタレントであることは間違いない。3-4-3を採用すると見られるスティーブ・ホーランド監督が、どう組み込んでいくのか。杉岡は左サイドバックに加えて、3バックであれば左のセンターもウイングバックもこなせるポリバレントであることは、リカルド・ロドリゲス監督が可変的なスタイルを構築していくにあたって心強い。 ボランチはマテウス・ブエノ(グアラニ→清水エスパルス)と佐藤龍之介(FC東京→ファジアーノ岡山)のセットにした。ブエノは反町康治GMが「状況を大きく変える右足からの長短のパスは目を見張るものがあります。また強靱な身体を活かしたデュエルの強さはチームに必要不可欠な存在になるでしょう」とコメントしているとおり、中盤の強度を攻守両面で引き上げられるタレントだ。清水がJ1を戦っていくにあたってキーマンになり得る。 育成型期限付きで加入した18歳の佐藤は、昨年こそFC東京でなかなかチャンスを得られなかったが、U-20日本代表では主軸の1人であり、ボールを持てば明確なアクセントを生み出すことができる。2列目でもプレー可能だが、MF江坂任も加入した岡山で、木山隆之監督がどう佐藤を組み込んでいくか楽しみだ。