堀田真由×仁村紗和×畑芽育×長濱ねるによる“新解釈” 『若草物語』の四姉妹を紹介
150年以上世界中から愛され続け、50カ国語以上に翻訳された不朽の名作『若草物語』が、現代日本を舞台に鮮やかに蘇る。10月6日よりスタートする日本テレビ系新日曜ドラマ『若草物語―恋する姉妹と恋せぬ私―』は、ルイザ・メイ・オルコットの不朽のベストセラーを大胆にアレンジした社会派シスターフッドコメディーだ。 【写真】場面カット(複数あり) 「もしあの四姉妹が令和ニッポンに生きていたら……」をコンセプトに、脚本家志望の恋せぬ次女、モラハラ彼氏との結婚を望む長女、ワケあり沼男にハマる四女、秘密を抱えた三女という現代的な設定で物語が展開する。堀田真由、仁村紗和、畑芽育、長濱ねるが演じる町田家の四姉妹を通じて、古典的名作が現代の視点から新たに解釈された本作。幾度となく映像化されてきた『若草物語』が、日本のテレビドラマとしてどのような新しい魅力を見せるのか、注目が集まっている。 『若草物語』の魅力は、何と言っても個性豊かな四姉妹のキャラクターにある。原作では著者ルイザ自身をモデルとした次女ジョーを中心に、ルイザの実姉妹をモデルとした姉妹たちが描かれた。今回のドラマ版では、原作のキャラクターをベースにしつつ、現代風に大胆にアップデート。4人の個性豊かな姉妹たちが、令和の日本で繰り広げる喜怒哀楽のドラマに期待が高まる。 勝気で口達者な次女・涼(堀田真由)は、脚本家志望から一転、ドラマ制作会社の助監督として奮闘中。結婚願望の強い長女・恵(仁村紗和)は、ハローワークの非正規職員。したたかで甘え上手な四女・芽(畑芽育)は、ファッションデザイナーを目指し服飾専門学校で勉強中。心優しくおっとりとした三女・衿(長濱ねる)は、役者への道を模索している。ざっとプロフィールをみるだけでも一癖ありそうな姉妹だが、姉妹を翻弄する“恋のアレコレ”がストーリーを大きく掻き乱していくことになりそうだ。 それぞれの役を演じる女優陣の人選も絶妙だ。主演の堀田真由は、『たとえあなたを忘れても』(ABCテレビ・テレビ朝日系)で地上波連続ドラマ初主演を果たし、夢を失い生活苦に陥ってしまった音楽教室のピアノ講師・美璃役で見せた繊細かつ芯のある演技が記憶に新しい。今回演じる勝気で口達者な次女・涼役で、さらなる演技の幅を見せてくれるだろう。約1年ぶりの畑芽育との再共演も、二人の息の合った演技に期待が高まる。 長女・恵を演じる仁村紗和は、朝ドラ『おちょやん』(NHK総合)、夜ドラ『あなたのブツが、ここに』(NHK総合)での好演や、『わたしのお嫁くん』(フジテレビ系)での超セレブな人事部員・赤嶺役でコメディエンヌとしての才能を遺憾なく発揮した実力派。彼女の多彩な演技力が物語にどう彩りを添えるのか、そして自身のInstagramでの「かわいい妹が3人もできて、毎日幸せな日々でございます」というコメントから想像される“お姉ちゃんぶり”が、ドラマでどう描かれていくのかも気になるところ。 長濱ねるは、『院内警察』(フジテレビ系)での真面目でちょっとおせっかいな院内交番の新人事務員・響子役や、ドラマ『366日』(フジテレビ系)での主人公の高校からの親友・莉子役で好評を博した。今回演じる役者志望の衿は、脚本家を目指す涼にとって一番の理解者だったという設定である。しかし、現在姉妹が暮らす家に衿の姿はなく、涼との複雑な関係性が物語の鍵を握りそうな予感。制服姿での堀田との2ショットも、放送前ながらに不思議と姉妹愛を感じさせる微笑ましいものだ。 最後に、四女・芽を演じるのは畑芽育だ。妹役×畑芽育といえば、『9ボーダー』(TBS系)での三女・八海役を思い出す。少し生意気で、でもほっとけないかわいさのある“妹感”は畑の得意分野だろう。さらに今回、キャストコメントで「自分の名前と同じ役名をいただくことはそう滅多にないことなので、台本をいただいた時に運命的なものを感じました」と語っているように、“めい”を演じるという運命的な巡り合わせも話題を呼んでいる。 多様な価値観が共存する令和だからこそ、豪華キャスト陣演じる四姉妹それぞれの恋愛観や仕事観が鮮明に描かれるであろう本作。やはり鍵となるのは、フィクションでも様々な生きづらさが描かれる現代日本を舞台に、『若草物語』がどう解釈され、新たな意味をもたせられるかだろう。「恋も結婚もしない! 一生姉妹で暮らしたい!」という涼の願いから始まる本作は、日本のドラマ版『若草物語』として、どんな終着点をみせてくれるのだろうか。
すなくじら