35歳で一人暮らし。毎月「3万円」ずつ貯金していますが「老後資金」としては少ないでしょうか?
年金不足や物価高騰の影響を受けて、毎月決まった額を貯蓄している方もいらっしゃるでしょう。一方で、いくら貯蓄すればよいかを、把握していない方もいるかもしれません。 将来に必要なお金は人によって異なるため、一概にいくらためれば安心というわけではありません。自分のライフスタイルに合った貯蓄額を目指すことが大切です。 今回は、一人暮らしの方における平均的な1ヶ月の貯蓄額と、貯蓄額を増やす方法をご紹介しますので、ひとつの目安として参考にしてください。
一人暮らしの方は毎月いくら貯蓄しているのか?
まずは一人暮らしの方が、毎月どれくらい貯蓄しているのかを見てみましょう。 株式会社AlbaLinkの「一人暮らしの平均的な貯金額に関する意識調査」によると、一人暮らしの方がひと月にためている金額は、平均2万7812円とのことです。 詳しい金額の内訳を見てみると、最も多かった貯蓄額は1万~2万円で22.2%、次いで5000~1万円の19.0%、2万~3万円の16.8%と続きます。0円の方は9.5%、10万円超ためている方は2.0%という結果となりました。 同アンケート調査によると、3万円を超える貯金をしている方の割合は、全体の22.4%しか存在しない計算です。35歳から月に3万円貯蓄した場合は、1年間で36万円、定年を迎える60~65歳では、900万~1080万円にもなります。
65歳以降の生活にかかる支出
毎月3万円をためて、老後の生活用に900万~1080万円の資金が準備できた場合に、年金と貯蓄だけで生活をできるのかを計算してみましょう。 総務省統計局の「家計調査(家計収支編)2022年(令和4年)」によると、65歳以上の単身無職世帯における平均支出額(月額)は、15万5495円とのことです。1年間で、186万5940円が必要です。ただし、上記の数字はあくまでも平均値ですので、ライフスタイルによって支出には差が生じます。 同調査にて、毎月支給される社会保険給付額(年金を含む)は、単身無職世帯で平均12万1496円とのことから、不足分は3万3999円となります。この不足分を、貯蓄でまかなわなければなりません。 不足分は年間で40万7988円となり、65歳から貯蓄を切り崩した場合、約26年(91歳まで)生活できる計算となります。しかし、医療費や介護費などの思わぬ出費が増えた場合は、想定していたよりも早く貯蓄が尽きてしまうでしょう。