別府公園で「こも巻き」始まる マツ510本が冬支度
大分県別府市野口原の別府公園で5日、マツの「こも巻き」が始まった。わらで編んだこもを、市職員たちがクロマツとアカマツ計510本に巻き付ける。作業は6日まで。 「こも巻き」は、マツの天敵「マツカレハ」を駆除する昔ながらの方法。冬を越すため枝葉から地中に向かう幼虫の習性を利用する。温かいこもを土中と勘違いして越冬するという。春になって動きが活発になる啓蟄(けいちつ)(来年は3月5日)までに取り外して焼却し、繁殖を防ぐ。 市によると、こもを編む業者の減少や材料の高騰で、薬剤散布のみに切り替える自治体が多いという。冬を迎える風物詩になっているため、こも巻きを併用している。 市公園緑地課は「マツを大切にしたいという思いから続けている。冬支度をしたマツの様子を見て楽しんでもらいたい」と話した。