「レアルのトップチームでプレーする日のために…」期限付き移籍中の20歳MF中井卓大がスペインメディアに語る
スペインメディアの『RELEVO』は26日、プリメーラ・ディビシオンRFEF・グループ1(スペイン3部)のアモレビエタに所属する元U-19日本代表MF中井卓大がスペインへの適応や自身の今後などについて語るインタビューを掲載した。 2003年10月24日生まれで現在20歳の中井は、2014年夏に10歳にしてレアル・マドリードのカンテラ(下部組織)に加入すると、その後は何度かトップチームの練習に参加し、2022年夏にはリザーブチームにあたるカスティージャに昇格した。しかし、カスティージャではなかなか出番を得ることができず、昨季はプリメーラ・ディビシオンRFEF・グループ1のラージョ・マハダオンダへ期限付き移籍。だが、移籍先でも先発出場は5試合のみにとどまり、チームも最下位での4部降格が決定した。 そして、カスティージャとの契約最終年と報じられる今季、中井はアモレビエタへの期限付き移籍を決断。現在ここまで5試合に出場している。 中井は、10歳でレアル・マドリードのカンテラに入団した頃を振り返り「トライアルを受けたとき、自分はそれがレアル・マドリードのものだと知りませんでした。僕の母は、もしレアル・マドリードのトライアルだと言ったら、僕が緊張してしまうことがわかっていました。だから母は、『これは経験を積むために、楽しむためのもの』と僕に説明したんです」と母とのやりとりを明かした。 続けて、スペインへの適応について「最初の2年間はとても大変でした。マドリードにある普通の学校に午前9時から午後5時まで通いました。そこでスペイン語を学びました。ロッカールームでも同様です。けど、学校のスペイン語はサッカーのスペイン語と同じではありません。戸惑うことは多かったですが、コーチやチームメイトはとても辛抱強く自分に対応してくれました」とスペインで生活を始めたあと、多くの苦労があったと説明した。 そのうえで記者からスペインに適応できた秘訣を問われると、中井は「自分はマドリードで9年間過ごし、今でもレアル・マドリード保有の選手です。彼らが教えてくれた人間性と価値観が重要です。たとえピッチ内でとても優れていたとしても、ピッチ外で優れた人間でなければ、望むところには到達できません」と、ピッチ外での振る舞いが重要であると語った。 更に、記者からレアル・マドリードに復帰し、活躍できると思うかと質問されると、中井は「僕はまだレアル・マドリードとの契約が残っています。もちろん一番良いのはレアル・マドリードに戻って試合に出場し、トップチームでデビューできるようになることです。レアル・マドリードは世界最高のクラブです。いつかそこでプレーできる日のために、自分はしっかりと自分の仕事を続けます」と、ヨーロッパ王者の一員としてプレーする願望を語った。
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