世耕氏、当選確実 「責任持ち『政治とカネ』改革に汗をかきたい」
保守分裂となった和歌山2区(田辺市など)は、裏金事件の処分を受けて自民党を離党し、参院からくら替え出馬した無所属新人、世耕弘成氏(61)が初当選を確実にした。「旧安倍派5人衆」の一人として、厳しい批判を受けた。田辺市の事務所で支持者を前に「(裏金事件について)真摯(しんし)に反省しなければならないし、信頼回復に向けて一番努力しなければいけない立場だ。責任を持って『政治とカネ』の改革、政治資金の透明化に汗をかきたい」とあいさつした。 【笑顔、悲壮… 与野党幹部は悲喜こもごも】 10増10減の区割り変更に伴い、今回から旧和歌山2区の一部と旧3区が統合された。旧3区を地盤とした二階俊博・元自民幹事長(85)が今年3月、裏金事件を受けて事実上の政界引退を表明。地盤を受け継いだ三男で自民新人の伸康氏(46)を相手に「紀州戦争」と称される激しい選挙戦を繰り広げた。 党の支援を失った世耕氏は、参院議員として26年間活動する中で県内各地に根付かせた自身の後援会をフル回転。経済産業相や党参院幹事長を歴任した実績を強調し、抜群の知名度を生かして戦った。また、側近として仕えた安倍晋三元首相の形見分けの靴を履いて選挙戦に臨み、保守層の支持も集めた。【駒木智一】