「想定以上の避難で学校再開に支障」能登半島地震の経験を南海トラフの防災対策に 三重県
報告書は市町の教育委員会を通じてすべての学校に配布(三重テレビ放送)
能登半島地震の被災地に学校運営の支援チームを派遣した三重県教育委員会は、支援活動の報告書をとりまとめました。 近い将来に発生が予想されている南海トラフ地震への学校現場における防災対策に生かす考えです。 三重県教育委員会では、能登半島地震の被災地における学校の早期復旧を支援するため「災害時学校支援チーム」を先遣隊も含め、今年1月10日から3月末まで石川県輪島市に派遣し、46人の教職員がサポートに携わりました。 まとめられた報告書には派遣隊員の気づきや課題を受け、学校現場における南海トラフ地震対策の強化に向けた取り組みの方向性が示されています。 主なものでは、想定以上の住民が学校に避難し、教室の確保が困難となり学校再開の支障となったとして、避難所として利用する際の施設の利用方法をあらかじめ定めておくことなどが記されています。 また、児童・生徒の安否確認において連絡アプリが使用できない状況を想定した対応方法を定めることや、心のケアとして児童・生徒が気分転換出来る居場所の確保の必要性などが指摘されています。 三重県教育委員会では、この報告書を市町の教育委員会を通じてすべての学校に配布し、情報共有を行って学校現場における防災対策に生かしたいとしています。