20歳フィス、同胞のアンベールを下してジャパンOP初優勝!3時間超の死闘制す[木下グループジャパンOP]【テニス】
20歳フィスが逆転勝ちでツアー通算3勝目
「木下グループジャ パン・オープン」(東京・有明コロシアム/ATP500)シングルス決勝が10月1日に行われ、アルトゥール・フィス(フランス/世界ランク24位)が、同胞のウーゴ・アンベール(フランス/同19位)を3時間4分の死闘の末に5-7、7-6(6)、6-3で下し、今季2度目のタイトルを手にした。 【動画】フィス、柔らかなタッチのボレー&エース決めて3時間マッチ制した瞬間 昨年5月のATP250リヨンでツアー初優勝を果たし、当時21歳以下で争われる「Next Gen ATPファイナルズ」でも準優勝した20歳のフィス。今季は7月のハンブルクでツアー2勝目を挙げ、ATP500初のタイトルを手にしている。 初出場となった今大会では、1回戦で第1シードのテイラー・フリッツ(アメリカ/同7位)をフルセットで下すと、2回戦でマッテオ・ベレッティーニ(イタリア/同45位)、準々決勝で前年覇者のベン・シェルトン(アメリカ/同17位)を3時間に及ぶ死闘の末に撃破。9月30日に行われた準決勝では第6シードのホルガー・ルーネ(デンマーク/同14位)を7-6(8)、7-6(10)の接戦をものにした。 迎えた決勝では、パリ五輪ではダブルスペアを組み、9月中旬の男子国別対抗戦デビスカップでは同じチームメイトとして戦ったアンベールと対戦。直接対決ではツアー下部も含めて4戦してアンベールに勝つことができていない。 第1セット、柔らかなボールタッチで的確にボールを捕らえるアンベールは、先にストレートへと展開して揺さぶる。対するフィスは、持ち前のフィジカルを生かして対応。力のあるショットで押し込んでミスを引き出す。 互いに持ち味を生かした試合は、互いに1度ずつブレークした第12ゲーム、それまで勝負所で正確なショットを放ってピンチをしのいできたアンベールがチャンスを握ると、フィスにミスが続いてブレーク。アンベールが7-5で第1セットを奪う。 決勝までタフな試合を制してきたフィス。疲労からか足取りは重く、第3ゲーム終了後にはメディカル・タイムアウトを取った。それでも、しぶとくサービスキープを続け、第8ゲームでは0-40のピンチをしのぐ。観客の後押しを受けたフィスは奮闘。タイブレークではマッチポイントを守り切ってセットを奪い返した。 フィスは最終セットでも丁寧なショットを放つアンベールに対して、ラケットを振り切って攻撃。序盤からプレッシャーをかけていくと、1ポイントが重くのしかかるセット終盤の第8ゲームでブレークに成功し5-3に。このリードを保って、最後はサービスエースでゲームセット。フィスはその場に倒れ込んだ。 2009年大会のジョー・ウィルフリード・ツォンガ以来となるフランス人選手の優勝となったフィスは、ツアー通算3勝目を挙げた。
Tennis Classic 編集部