受賞者が全員欠席! なのに感涙! 「マガデミー賞2023」主演女優賞は 『海が走るエンドロール』のあの人が!
“マンガのキャラクター”を讃えるアワード「マガデミー賞2023」の受賞キャラクター・作品が、2024年3月13日(水)、総合電子書籍ストア「ブックライブ」を運営するBookLiveから発表になり、CREA編集部も授賞式にお邪魔してきました! 大いに盛り上がった当日の様子をレポートします。 【画像】今年度の「マガデミー賞」各賞を受賞した全6名と1作品の代理受賞者の皆さんとハナコ。 「マガデミー賞」は、毎日の勇気や感動、そして豊かさを与えてくれるキャラクターたちを讃えることを目的に2021年に設立されたアワード。BookLiveは、会社や立場の枠を越えて、キャラクターや作品への感謝や敬意、さらなる躍進を応援する文化の醸成を目指し、この「マガデミー賞」を創設したそうです。 約1カ月間の一般のマンガファンからの推薦をもとに、16名のノミネートキャラクターと5作品を選出。経験豊富でマンガを愛する書店員の皆さんと、特別審査員による厳正なる審査を経て、<主演女優賞>は『海が走るエンドロール』の茅野うみ子、<主演男優賞>は『薫る花は凛と咲く』の紬凛太郎など、全6名と1作品の受賞が決定しました! 開催3度⽬となる今年度は、マンガのキャラクターだけでなく作品を称える「作品賞」が加わりました。また、特別審査員には、昨年度に引き続きマンガを愛するトリオ芸⼈の「ハナコ」が就任。会場を沸かせてくれました。 ■「マガデミー賞 2023」受賞キャラクター・作品 主演⼥優賞 茅野うみ⼦『海が⾛るエンドロール』たらちねジョン/秋⽥書店 主演男優賞 紬凛太郎『薫る花は凛と咲く』三⾹⾒サカ/講談社 助演⼥優賞 ⼀条花『アオアシ』⼩林有吾/⼩学館 助演男優賞 ヒンメル『葬送のフリーレン』【原作】⼭⽥鐘⼈、【作画】アベツカサ/⼩学館 審査員特別賞 古賀みつき、⼤沢あや『気になってる⼈が男じゃなかった』新井すみこ/KADOKAWA 作品賞 『スキップとローファー』⾼松美咲/講談社
残念ながら受賞者は全員欠席! しかし熱いコメントが胸に迫る
このアワード、3回目にしてすでに名物になっているのが、受賞者本人の欠席理由とコメントの発表タイム。これが、その人らしい理由でつい笑ってしまいつつも、コメントがあまりにリアルで熱いため、まるでそのキャラクターが実在するかのような気持ちに……。また、ハナコ皆さんの「白熱した議論を重ねました!」「本当に難しかった!」というコメントからも伝わるように、審査員の皆さんの推薦理由もまた愛に溢れ、思わず胸が熱くなる素晴らしい授賞式でした。 主演女優賞の茅野うみ子は課題の撮影の真っ最中ということで欠席。「茅野うみ⼦です。主演⼥優賞、まさか⾃分が出る側で賞をいただく事になるとは……ありがとうございます。これからもより良いものを撮って、作っていきたいです。応援の程よろしくお願いします」とのコメントが。 代理で出席した秋⽥書店の⼭本侑⾥さんは、「65歳で映画制作の道に⼊り、希望だけではなくクリエイターとして苦しみ、悩みにも直⾯している。いくつになっても悩むのだと教えてくれることは、私たちが未来を⽣きていくための優しさを教えてくれます」。 審査員のhonto 電⼦書籍ストア 書店員・萩野晶さんは「時代に合ったキャラクター性、多くの⽅に勇気を与えるその姿は主演⼥優賞にふさわしい存在です」と受賞を称え、ハナコの秋⼭さんは「65歳で挑戦しているうみ子の姿を⾒て、⾃分もまだ遅くはない、まだまだ挑戦できると思えるキャラクター。本当に広い世代へ勇気を与えていると思います」とコメントしました。 また助男優賞のヒンメルはすでに亡くなっているため出席が叶わなかったものの、今回は特別に女神の魔法により、「受賞ありがとう。対価はフリーレンが受けとるさ。千年は保つくらい丈夫な賞を作ってくれ」というコメントを寄せました! 代理でトロフィーを受け取った⼩学館の本⽥そにあさんは「ヒンメルは⽣前、勇者として様々な⼈に影響を与え、亡くなってからもフリーレンに影響を与え、フリーレンを介して、フリーレンの周りの⽅に影響を与えています。すでに亡くなっていますが、このような賞をいただき、読者にも⼤きな影響を与えている、印象深い、いなくてはいけないキャラクターだと実感しています」 審査員の丸善ジュンク堂書店 書店員・⼩磯洋さんは「ヒンメルは1話で出てきて、数ページ後には⽼⼈となり亡くなってしまうため、どんな⼈かわからない状態で物語が始まります。フリーレンの回想を通して、ヒンメルがどんな⾏動をとり、どんな思いを持って⾏動したのかを知っていくことになります。彼の⾏動は、フリーレンだけでなく作中の⼈や、我々にも影響を与えています。席を譲ってあげたり落とし物を拾ってあげたりした時に、ヒンメルっぽかったなと思ってしまう。どこに出しても恥ずかしくない、⽴派な勇者」とその影響⼒の⾼さを評価。 岡部さんは「登場シーンが少ないにも関わらず、フリーレンの⾔動や⾏動、そして、今を⽣きている⼈に⼤きな影響を与えていて、 そこからヒンメルがどういう⼈だったのかがわかる。その影響⼒のすごさが、助演男優賞にふさわしいと思います」とコメントしました。 全員分を紹介したいくらい、素晴らしいコメントと推薦理由でした。全コメントや惜しくも受賞を逃したノミネート作品は「マガデミー賞2023」特設サイトにて、ぜひ、チェックしてみて下さい。