一時代を築いたGX71。その後の2兄弟体制へ
勢いにのり始めたマークⅡ3兄弟は、バリエーションを広げ、さらにはモデルチェンジを決行した。それにより販売台数は71系マークⅡで1万台を越え、3兄弟では2万台を越え、ハイソカー旋風を巻き起こした。 【画像35枚】マークII3兄弟のライバル車。ホンダのアコードとレジェンドは3兄弟にはない走行性能やより上質な室内を売りにしたが、3兄弟の勢いには勝ることはできなかった 【我が名はGX71 純白のボディがもたらしたハイソカーブーム】 1988年8月、3兄弟は一斉にモデルチェンジを行い、マークⅡは第6世代のGX81/JZX81系となった。小型車枠いっぱいまでボディを大きくしながら取り回し性などを向上させている。エンジンの高性能化を見据えて、リアサスペンションもダブルウイッシュボーンへと進化した。シザーズギア駆動のハイメカツインカムも注目メカだ。 この頃のマークⅡ3兄弟はまさにひとり舞台。ライバルは同門のソアラが最右翼で、日産はスカイラインもローレルも圧倒された。破竹の勢いは90年代に入って90系、100系へと受け継がれたが、チェイサー&クレスタは統合されてヴェロッサと名前を変えて消滅。 マークⅡは10代目を機にマークXに改名して血統を紡いでいるが、時代の流れもあり当時ほどの勢いはない。 マークⅡ3兄弟の黄金期は、ハイソカーブームが頂点に達した80年代。空前の販売台数を記録し、社会現象にもなった。高速道路をスーパーホワイト一色に染め、日本の景色を大きく変えてしまったのが80年代の傑作、それがマークⅡ3兄弟だ。 3兄弟のライバル HONDA ACCORD|車格的にはアコードもライバルに名を連ねられる。80年代には2代目が81年、3代目が85年、4代目が89年に登場。写真は3代目で、独自性が高いホンダらしく、この年代を象徴するアイテムのひとつ、リトラクタブルヘッドライトをセダンにも採用。FF量産車初の4輪ダブルウイッシュボーンをはじめ、走行性能の高さをアピールしていたこともあり、ハイソカーブームには乗れず。 HONDA LEGEND|85年に誕生したホンダのフラッグシップセダン。車格ではマークⅡよりも上のクラウンがライバルとなるが、2Lおよび2.5L(のちに2.7L)の搭載エンジンはマークⅡ3兄弟と同格。ホンダ初のV6エンジンや本木目をはじめとする上質な室内、そして北米アキュラブランドでの展開など多くの話題を振りまいた。だが、マークⅡやクラウンの牙城はビクともしなかった。 初出:ハチマルヒーロー 2017年3月号 Vol.40 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部