生活保護を受ける「酒浸りの母親」が育児放棄、「ゴミ屋敷」に住む子どもは暴行を繰り返し…周辺地域で起きた「まさかの異変」
ネグレクトは社会全体の問題
こども家庭庁が公表した、令和4年度の児童相談所による児童虐待の相談対応件数は21万9170件で過去最多記録を更新。中でももっとも増加率が高かったのがネグレクト(育児放棄)だった。 【写真】警視庁23歳の美人巡査がヤクザに惚れてすべてを失うまで 2000年に児童虐待防止法ができたことがきっかけで、それまで家庭内の問題だった児童虐待に社会が介入する流れができたようだが、ネグレクトなどや心理的虐待については、件数が増えたというよりも虐待に対する意識の広まったことで、それまで水面下に潜んでいた問題が表面化したという見方という意見もあるらしい。 ただ、忘れてはいけないのが、ネグレクト問題が決して当該家庭内で完結するものではないところである。追い詰められた子供たちが非行に走れば、それだけ周辺の治安も悪くなっていく。いわば家庭問題ではなく、社会問題だという点だ。 実際、いち家庭のネグレクトが近隣の治安を著しく悪化させている例もある。前編「「うるせえ、ババア!」…生活保護を受ける「酒浸りの母親」が育児放棄…それでも保護された子どもを母親の元に戻した、児童相談所「驚きの判断理由」」に続きリポートする。 地方都市から近い住宅密集地の空き家に引っ越して来たのは、生活保護を受けながら「3人の子育てをしている」A子(40代)だった。A子は離婚しているため母子家庭だったが実態はネグレクト家庭で、A子自身は酒浸り。小学生の子どもの生活費まで酒代にかわっている疑いがあるという。
子どもたちvs地域住民に発展
何度もパトカーが出動するなか、児童相談所が子供たちを保護したものの、「総合的な判断」ですぐに母親の元に戻ってきた経緯は前編で書いたとおりだが、問題が解決したから戻ってきた、というわけではない。 学校にも行かず、相変わらず好き勝手に地域をうろつく子どもたちに対し、「あの子らのせいで安心して暮らせない」とあからさまに警戒する近隣住民たちが反発しあい、対立はさらに深まっていった。 A子宅の近所に住む小谷美奈子さん(仮名・51歳)は、A子の子どもたちによる窃盗や不法侵入、器物損壊などの被害から自衛に動く近隣住民の様子を、こう説明する。 「戸締りを厳重にしたり、防犯カメラを設置するお宅が増えました。A子の子どもたちがやって来ても居留守を使うのが当たり前になりましたし、道でA子の子どもたちと出くわしても誰も目を合わせなくなりました。つまり無視です。何をされるかわからない以上、怖いのでどうしようもない。ただ、A子の子どもたちからすれば、地域から拒絶されてるのがわかったと思います」 子どもとは敏感なもの。自分たちに向けられる視線が好意的なものではないことを感じとったA子の子どもたちは、そんな空気に反発するかのように非行を重ねていったという。
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