自治体の介護基盤対応、半数が「25年度までの移行困難」(厚労省)
厚生労働省は9月19日、社会保障審議会介護保険部会を開催した。会合で厚労省は、市町村や介護事業所などが利用者の情報を共有する「介護情報基盤」などへの対応について、自治体の半数以上が2025年度末までの移行が困難であると答えたことを明らかにした。 調査は7月末から8月上旬にかけて全国の市町村1741団体を対象に調査。1055団体から回答を得た。 介護情報基盤への対応も含めた標準準拠システムへの移行について、25年度末までの移行が困難と答えたのは56%だった。規模別では政令市・23区が92%、中核市が79%、その他が54%と、人口規模が大きい自治体で困難とする割合が多くなっている。 一方で、介護情報基盤による要介護認定事務の電子化などについては、約7割の自治体が「良い取り組み」と評価。人口規模が大きい自治体ほど割合が高かった。 厚労省は利用者のマイナンバーを活用し、自治体、利用者、介護事業所、医療機関などが要介護認定やケアプランなどを共有する情報基盤を整備する方針。26年4月1日から稼働する予定となっている。