『小金沢健人×佐野繁次郎 ドローイング/シネマ』神奈川県立近代美術館・鎌倉別館で 現代美術家と同館所蔵作家のコラボレーションで新たな視点を提示
現代美術作家と神奈川県立近代美術館所蔵作家のふたりが時空を超えてコラボレーションする『小金沢健人×佐野繁次郎 ドローイング/シネマ』が2月23日(金・祝)~5月6日(月)、神奈川県立近代美術館 鎌倉別館で開催される。 【全ての画像】『小金沢健人×佐野繁次郎 ドローイング/シネマ』広報用画像(全4枚) 絵画・映像・立体など多彩な表現を繰り広げる1974年東京生まれの小金沢健人。ダンサーやミュージシャンなど他領域のアーティストとのコラボレーションも多い。そんな彼が、神奈川県立近代美術館の所蔵作家の中から佐野繁次郎に着目。1900年大阪に生まれた佐野は、渡仏した1930年代にマティスに師事したこともある作家だ。絵画と並行して、装幀・装画、店舗ロゴやPR誌『銀座百点』のグラフィックデザイン、舞台美術などを手がけ、1987年に他界した。独特の描き文字や洒脱な線画で今も愛されている。 今回の展覧会に向けて、小金沢自ら、神奈川県立近代美術館が所蔵する佐野作品の中から数百点のカット原画をセレクト。小金沢の解釈を交えて、時間と空間、平面と立体へと展開する新作インスタレーションを発表する。併せて、街並みや人々の風景などを描いた、映画のワンシーンを思わせる佐野のドローイングも多数初公開する。 ふたりの作家に共通するのは、ニュアンスに富んだ描線と余白による表現だ。線を引いてイメージを描きだす「ドローイング」は、カット/イラストレーションとどう異なるのか。イメージの連なりや重なりがどのように動きの感覚を生み出すのか。物故作家が残した手の痕跡が、後世の作家の手で新たな命を吹き込まれる。線が生まれ、動き出す、その生命感の不思議。一つの空間で、時空を超えた共演を楽しみたい。 <開催概要> 『小金沢健人×佐野繁次郎ドローイング/シネマ』 会期:2024年2月23日(金・祝)~5月6日(月) 会場:神奈川県立近代美術館 鎌倉別館