【おむすび】歩のヘタウマ歌唱に制作統括「名誉のため…仲さんは本来歌がものすごく上手」
仲里依紗が演じる歩がカラオケ歌って本当の職業明かす
俳優・橋本環奈が主人公・米田結を演じるNHK連続テレビ小説『おむすび』(月~土曜午前8時)の第30回が8日に放送され、結の姉・歩(仲里依紗)の職業が明らかになる展開が描かれた。歩は当初、大女優とうわさされたが、カラオケビデオの出演者だった。歩がカラオケで浜崎あゆみの楽曲を歌って明らかにした。NHKの制作統括・宇佐川隆史氏が取材に応じ、歩を演じた仲里依紗のカラオケビデオ撮影の舞台裏などを紹介してくれた。 【写真】「仲里依紗の制服ギャル姿、30代とは思えんくらい似合ってる」…平成ギャルになり切った姿 歩が歌ったのは浜崎あゆみの『Boys&Girls』。カラオケビデオには歩がヨットに乗っている姿があった。カラオケビデオ撮影時の仲の様子はどうだったのか。 「私は現場に立ち会っていないのですが、担当したディレクターと仲さんに話を聞くと、カラオケビデオというものがこんなにいろんな映像を撮影しているとは思わなかったと話していました。カラオケビデオに登場する人は声の表現がなく、表情や体で表現しなければなりません。また、表現が歌に合ったり、合わなかったりをしっかり考えながら演じることも必要です。仲さんは『いつもの芝居とは全然違って難しいけども楽しかった』という話をされていました。このカットがどう使われるかは撮影している時に分かっていたわけでなく、つながった時、あ、こういうことだったのねと初めて分かる面白さもあったとお話されていました」 仲が演じる歩の歌唱シーンは音程を外すなど決してうまいとは言えないレベルだった。 「仲さんの名誉のために言いますが、仲さんは本来歌がものすごく上手です! 仲さんは浜崎さんの大ファンで、『Boys&Girls』は何百回も歌ってきたと話されていました。今回は、歩というキャラクターを考えた上で“演じて”くれたんです。歌のレベルは、お芝居として明らかにひかえめにしています。歩として、味のあると言うか、ヘタウマな感じに歌うことは、やはり難しかったそうです」 劇中に登場した『Boys&Girls』を選曲した理由も気になる。 「脚本家の根本ノンジさんと私たちスタッフで選びました。元々、当時の、浜崎あゆみさんをあらためて調べていく中で、私もあの曲の歌詞に賛同したことが実感としてありましたし、ギャルの皆さんに取材をしていても、当時、浜崎さんの歌詞に『救われた』『寄り添ってくれた』という言葉をたくさん聞きました。2000年をすぎたころ、ギャルにとっての応援歌は浜崎さんの曲で、心にしみいる楽曲でした。実際、歌詞には私たちが伝えたいギャルマインドがしっかり表れています。ぜひそれを物語に入れたいということで根本さんが採用しました」 選曲の舞台裏には続きがあった。 「もともとの台本をどうするか、この企画をどうするかという話し合いで浜崎さんのお名前が出た時、打ち合わせが終わってから、じゃあ、まずは歌ってみようと言って、みんなでカラオケを歌いに行きました。何曲が歌った中で、『Boys&Girls』の歌詞にあらためて触れ、当時の気持ち…こうやって励まされた、元気になったな、という感覚を思い出しながら、根本さんが物語に取り入れたんだと思います」 『Boys&Girls』は、根本氏や宇佐川氏らスタッフがカラオケで実際に歌う中で選ばれていったという。最後に宇佐川氏の思いも明かしてくれた。 「明日も頑張っていこう、このまま一緒に歩んでいこうよと、背中を押される感じ。当時も、自分たちの気持ち、感覚にフィットしました。それは今の人にもきっとフィットする、刺さるだろうと、歌ってみて思いました。歌は生活の一部で大事な時代。B`zさんの主題歌でも、最初の歌詞は『君の一番好きな、歌を歌いながら進もう』。これが平成の大切な要素であり、歩であり、結でした。歩と結という、平成を生きる姉妹を描くためにはマストでした。必然だったんです」
ENCOUNT編集部