『Live News イット！』記者発表会　左から）宮司愛海キャスター、青井実キャスター、パトリック・ハーラン

フジテレビの夕方の報道番組『Live News イット！』（毎週月曜～金曜　午後3時45分～7時生放送）が4月1日（月）からリニューアル。新しくキャスターを務める青井実アナ、これまで番組を支えてきた宮司愛海アナ、スペシャルキャスターの“パックン”ことパトリック・ハーランが記者発表会に登壇した。 まず3人は、それぞれ番組でニュースを伝える上で大切にしていることをフリップで発表。「温」と掲げた青井キャスターは「伝える側が温かくないと見てくださる皆さんに思いは伝わらないと思っております。新型コロナウイルスの影響で家にいて人とコミュニケーションを取っていなかった時期を忘れてきていますが、そんな中でも人とのつながりをあらためて今思い出している時期でもある。そういった温かみ、人とのぬくもりを大切にした番組にしていきたいと思います」とコメントした。 宮司キャスターは「“俯瞰の高度”と情報性」と回答。続けて「物事を俯瞰で見ましょう、という話はよくすると思いますが、“どの高度から”俯瞰で見るかということが大事なのかなと思っています。主観なのか、半径数メートルなのか、はたまた国レベルの話なのか。主語の大きさと関連付いてくるところだと思いますので、どの高度から物事を見るのがいいのかということを日々考えながら番組に臨んでいます。そして、情報性ですが、私個人の感想には情報性はないと思っているので、番組の中でどれだけ視聴者の皆さまにとって有益な情報をお伝えできるか、ということを大事にしていきたいです」と語った後、「小難しいですかね…？」と苦笑い。 青井キャスターは「宮司さんの真面目さが出ていますね」と笑顔になり、パックンは「俯瞰って大事ですよね。カメラにもズーム機能がついているように、常に切り取るくせがあるんですけど、ちょっと引いたところで、我々が今注目しているものは本当はどれくらいの規模なのか、どれくらいの影響があるものなのか確かめて。引いて理解した上で伝えないといけないなと思います」と宮司キャスターに同意した。 そんなパックンは「空気を読みすぎない」と回答。「日本に来て30年たちますが、毎日和食を食べているおかげなのか、アメリカ人にしてはすごく空気を読めるようになったんです。アメリカ一空気が読める男かなと。でも、読みすぎるのではなくて適度なところで空気を読もうと思うんです。というのも、街の皆さんにニュースのイメージを聞く機会があったときに、『コメンテーターやキャスターは言葉を選びすぎではないか』という指摘があったんですよね。僕もそう思います。言葉を選ぶのはすごく大事ですし、正確な表現でインパクトのある、印象に残る言葉を伝えられるようにしないといけない。でも、言葉を選びすぎて忖度になってしまったら、改善の機会を失うこともあるのではないかと。ゲストや取材に答えてくださる方、スタッフの方に対しても、もし『これはどうかな』と思うことがあれば疑問は述べさせていただきたいと思います。“空気を読まない”となると相手を傷つけてしまうことになるかもしれないので、“読みすぎない”。改善点を提案する、ということが大事だと思いますし、楽しい空気を保ちつつ、大事な情報、指摘をためらわずにお伝えできればと思います」と語った。 さらに、渡邊貴プロデューサーは、他にはない『Live News イット！』の強みとして「出演者の発信と独自取材」を挙げ、「4月から新しい布陣で臨みますが、日々伝えるべきニュースというのはどの局も同じような内容になると思うんです。その中で差を出すとすれば、出演者がどういう形でニュースを見ていくのか、何を伝えるのか、そのニュースからためになる情報を引き出せるのかということになってくると思います。なので、まずはスタジオで何を伝えるかというところを差になるようにしていきたいと思います。あとは、独自取材。他にないような取材をいかに入れていけるか。テレビの報道でしか取材できないことというのはまだまだたくさんあると思うので、そこで差をつけていきたいと思っています」と意気込んだ。