ジョン・メイヤーがジェフ・ベックのおかげで“プレッシャー”から解放された瞬間を語る
2023年1月に亡くなった英国のギター・レジェンドにして、エリック・クラプトン、ジミー・ペイジともに、いわゆるイギリス3大ギタリストと評されたジェフ・ベック。そんな伝説のギタリストの存在は“現代の3大ギタリスト”のひとりとも言われるジョン・メイヤーのプレイだけではなく、考え方にも大きな影響を与えたようだ。 【動画】ジェフ・ベック「Cause We've Ended As Lovers」ライブ映像 & ジョン・メイヤー「Gravity」 先日、人気コメディアンのコナン・オブライエンの番組「Conan O’Brien Needs A Friend」に出演したジョン・メイヤー。趣味でギターを弾くコナンは、ジョン・メイヤーが自分の得意曲を演奏しているのを見て自信をなくしたと語った。 「僕は上手くギターが弾けなくて苦労をした。僕のギター定番曲はボブ・ディランの“Buckets of Rain”だったんだけど、自分では“結構上手く弾けるようになったな”と感じていた。僕が8年前にとあるチャリティ・ライブに出演したあと、君(ジョン・メイヤー)が出てきて同じく“Buckets of Rain”のカバーをやったとき、帰宅してギターを破壊しようと思った(笑)。 あの曲を感情を込めて弾けると思った私をあざ笑うかのような瞬間だった。モーツァルトに嫉妬するサリエリになれるどころか、自分はモーツァルトに嫉妬するサリエリをただ見ているトイレのクソのような存在でしかないと知ったよ(笑)。でもしばらくして、そこまで上手くなる時間はもうないから、人と比べずに単にリラックスしてギターをエンジョイするべきだとわかったんだ」 ジョン・メイヤーのプレイを見て、格上すぎて逆に“リラックス”してギターを弾けるようになったと発言したコナン・オブライエン。ジョン・メイヤーにも同じような経験があったようで、ジェフ・ベックと会ったときに“最高のギタリスト”になるプレッシャーから解放されたと明かしている。 「同じように、僕も格上の存在のおかげでリラックスしてギターを弾けるようになった経験がある。ウェスト・ハリウッドのレストランで、ジェフ・ベックと会ったんだけど、君が言うような感覚になった。最高のプレイヤーを目の前にして、初めて自分がどのようにギターを弾くかを気にしなくなったんだ。 心地よい気分だったし、今まで存在していたけど認識していなかった脳内の“ノイズ”が静かになった。あそこに自分よりも最高なギタリストが座っていて、“自分が常に最高じゃないといけない”というプレッシャーが消え去った」