全米メディアが40歳パッキャオ勝利を絶賛。年内休養説も次の対戦相手はどうなる?
プロボクシングの6階級王者でWBA世界ウェルター級王者のマニー・パッキャオ(40、フィリピン)が20日(日本時間21日)、米国ラスベガスのMGMグランドでWBA同級スーパー王者のキース・サーマン(30、米国)と王座統一戦を行い、1ラウンドにダウンを奪い、10ラウンドでボディを利かせるなど好戦的なファイトで“シーソーゲーム”を2-1の判定で制して防衛に成功した。米メディアも40歳のパッキャオの奮闘を絶賛。年内は試合を封印して、来年、さらなるビッグマッチを計画していることを複数メディアが報じた。 権威あるリング誌は「パッキャオが時をもろともせずにサーマンを破り歴史を作る」との見出しを取り、「パッキャオの出生証明書を見れば40歳となっているかもしれないが、実際の彼は少なくとも10歳は若い体のままでいるようだ」と絶賛した。 フィリピンのテレビ局ABS-CBNは、「第1ラウンドのダウンがパッキャオに方向性を示してサーマンに判定勝ちを収めた。40歳で“パックマン”は、まだ素晴らしいスピード、パンチ力、頑強なあごを見せつけ、10歳も若いサーマンに多数決の判定で勝利した」と伝えた。記事は、この試合のデータを紹介。パッキャオは12ラウンドで686発のパンチを放ち、113発のパワーパンチ(ジャブ以外の強いパンチ)を含む195発のパンチをヒットさせた。一方のサーマンはより正確で、571発のパンチのうち192発のパワーパンチを含む210発をヒット、ヒット率は36.8%でパッキャオのそれを上回ったという。 「アメリカ人選手(のサーマン)は、試合前に(パッキャオを)こき下ろしてきたが、敗戦後は、とても爽やかだった」とし、サーマンの「彼はダウンを奪い、第1ラウンドで弾みをつけた。パッキャオは本当に素晴らしい、偉大な伝説のチャンピオンであり国会議員だ。彼は勝利を奪ったんだ」というコメントを掲載した。 さらにサーマンは、「自分のコンディションと戦い方はパッキャオに劣っていた。だけど、素晴らしいボクシングの夜だった。再戦もしたい」と再戦をアピールした。 だが、同メディアは「もし再戦があるならば、それは2020年まで行われない」と断言。パッキャオの「次の戦いはおそらく来年だろう。この戦いの後は忙しくなる」という試合後談話を紹介し、年内は防衛戦を封印する考えであることを明らかにした。