次世代ATM開発へ 釧路高専と北大、セブン銀が共同研究
釧路工業高等専門学校(大塚友彦校長)とセブン銀行(東京、松橋正明社長)、北海道大学(寳金清博総長)は5月31日、次世代現金自動預払機(ATM)の創造を見据えた産学連携の共同研究を実施すると発表した。両校の研究を活用し、これまでにないATMの開発を目指す。 セブン銀行は、コンビニエンスストアのセブンイレブンを中心に、国内で約2万7000台のATMを設置。スマートフォンとの連携強化や顔認証システムの導入、人工知能(AI)の活用など、時代の変化に合わせたサービスを提供している。 北大との共同研究では、デジタル化、合理化が進む社会で誰一人取り残さない共生社会の実現に向け、認知心理学やAIと画像認識などの最先端技術で、やさしい画面操作が行える端末などを研究する。 速やかに実証実験を行うため、北大構内には実際にATMを設置し学生に利用してもらう。また、釧路高専の天元宏教授はセンシング技術で犯罪を寄せ付けない「安心空間」の実現に関する研究を行う予定。共同研究期間はおおむね1年間。 釧路高専の卒業生で、昨年も母校を訪れて講演した松橋社長は「自分の領域を超えてチャレンジしている学生が多いことが印象に残っている。その熱意に期待している」と話し、同校の大塚校長は「高専生にとって、企業との共同研究は 学び方や社会貢献への高い志を体得する絶好の機会となる」と意義を語っている。
釧路新聞