【独自解説】『増殖する遺伝子』に不安の声?コロナ新ワクチン『レプリコン』に大きな波紋 製薬会社「接種者からの感染は起こり得ない」とするも、接種者“入店拒否”や医療機関に抗議電話も…騒動の背景を追う
2021年、『ワクチン開発・生産体制強化戦略』がありました。要するに、新型コロナが流行り始めた頃、「いつまで経ってもワクチンが届かない」「製造・開発はどうなっているんだ」ということで、国として開発を進め、開発・承認・生産が迅速化しました。 そのおかげで『世界初』を成し遂げましたが、2023年11月に「日本が世界で初めて承認した」というのが一つの“不安ポイント”です。
もう一つが、レプリコンワクチンの仕組みです。注射を打って私たちの体内に入っていくと、メッセンジャーRNA、つまりコロナの遺伝子情報が複製・増殖し、抗体を生み出していきます。増殖するので、少量でも効き目があるということです。
ただ、製薬会社や国からは「増殖は一時的で、2週間~1か月後には遺伝子情報は低下する」というようなアナウンスはされていますが、この『増殖』という言葉が、不安を呼び起こすところではないでしょうか。
■「接種者から感染するのでは…」懸念に製薬会社は反論 厚労相も「冷静な対応をお願いする」と注意喚起
また、2024年8月8日に『日本看護倫理学会』が声明で、「自己複製するワクチンなので、接種者から非接種者に感染するのではないか」と懸念を示しました。 これに対し、『Meiji Seika ファルマ株式会社』は2024年10月9日、「ウイルスの一部分しか使用しないため接種者からの感染は起こり得ない」と反論。福岡厚労相も同年10月4日、「ワクチン成分が他者に伝播し、健康被害が生じるという科学的な知見はない。国民の皆様に冷静な対応をお願いする」と話しました。 ただ、『日本看護倫理学会』の声明から2か月が経っていることも含め、「もう少し早く適切な情報を出せなかったのか」というところはあったかなと思います。
■「2024年の接種については医療機関に相談を」丁寧な説明が一つの判断材料に―
大阪公立大学・城戸康年教授によると、「“増殖する”=“感染する”という懸念は理解できる。接種が始まった後も、効果・副反応などについて監視・検証が必要」ということです。承認の段階で副反応なども示されているので、「受けたい」と思うのか「やめておこう」と思うのか、一つの指標になるかなと思います。
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