『走り切る』から『走り勝つ』にアップデート、オリンピック世界最終予選に臨むバスケ女子日本代表
林キャプテン「40分間戦い抜けば、絶対に相手の足が止まってくる」
バスケットボール女子日本代表はいよいよ本日からオリンピック世界最終予選に臨む。 現地でオンライン会見に応じた恩塚亨ヘッドコーチはコンセプトに掲げていた『走り切るシューター軍団』を『走り勝つシューター軍団』に変更したことを明かした。また吉田亜沙美、本橋菜子、山本麻衣、宮崎早織と、ポイントガードが4名ロスター入りしたが、それもこのコンセプトを最大限に生かすためと説明した。 「選考のポイントとして『走り勝つシューター軍団』をチームコンセプトに設定しています。速さ、しつこさ、チームワーク。この点において、私たちは明らかに世界で優位に立てると思っています。どのポジションにおいても、この3点は勝つと思っているので。この3点を最大限の強みとして発揮できるように、チームを作っていますし、そういった選手を選考しました。相手は私たちの速さを消すために、いろいろな手を使ってくると思います。ただ、それを攻略するための戦術やユニットを組んだ時、このパターンが私たちの強みを最大化できると考えた結果です」 候補メンバーの星杏璃は現地での活動中に左膝前十字靭帯断裂の大ケガを負い、チームから離脱したことが日本バスケットボール協会(JBA)から公表された。そのため、キャプテンの林咲希は「絶対にオリンピックの切符を手にして、一緒に頑張ってきてよかったと思ってもらえるように、アン(星)の思いを背負って戦っていきたいと思います」と、決意を示した。 また、「40分間戦い抜けば、絶対に相手の足が止まってくるというのは分かっています。今までより、見ている方たちも楽しいと思えるプレーができるんじゃないか」と、このロスターやコンセプトに自信をのぞかせた。 スペインリーグでプレーする馬瓜ステファニーは、1月下旬にチームへ合流し、代表に名を連ねた。コンセプトを重視したメンバー構成のため、フロントコート陣の層の薄さが懸念され、ステファニーの負担が大きくなることが予想されるが、「海外の選手の気持ちの強さだったり、アタックしてくる時の気迫、そういうモノに普段から慣れている」と強気な姿勢を見せ、このように自身の役割について言及した。 「自分は相手のビッグマンにどれだけアタックできるか。(チームとして)3ポイントが多くなる中で、ペイントアタックだったり、2点を重ねていくのが一つ仕事だと思います。ディフェンスの部分では相手のビッグマンにどれだけ嫌なシュートを打たせるか。リバウンドも仕事だと思うので、意識してやっていきたいです」 ■FIBA 女子オリンピック世界最終予選 代表メンバー #3 馬瓜ステファニー(PF/182cm/MOVISTAR ESTUDIANTES) #4 川井麻衣(SG/171cm/トヨタ自動車アンテロープス) #8 髙田真希(C/185cm/デンソーアイリス) #12 吉田亜沙美(PG/165cm/アイシンウィングス) #15 本橋菜子(PG/164cm/羽田ヴィッキーズ) #18 野口さくら(PF/182cm/アイシンウィングス) #23 山本麻衣(PG/163cm/トヨタ自動車アンテロープス) #27 林咲希(SG/173cm/富士通レッドウェーブ) #30 馬瓜エブリン(PF/180cm/デンソーアイリス) #31 平下愛佳(SG/177cm/トヨタ自動車アンテロープス) #32 宮崎早織(PG/167cm/ENEOSサンフラワーズ) #88 赤穂ひまわり(PF/184cm/デンソーアイリス) 平均:174.4cm、27.4歳
バスケット・カウント編集部