パーフェクトリレーの舞台裏!山井&岩瀬の2007年日本シリーズを中日OB川上憲伸が回想!ベンチ裏は火事場だった?緊迫のシーンとは
気分はもう先発
第5戦での山井投手の好投をロッカールームで見ていたという川上さん。ベンチ入りではなかったものの、優勝が決まる最終回は、ベンチに全選手勢揃いするのが暗黙の了解でした。 そのためにユニフォームを着て、アップシューズも履いて、アンダーシャツも着ていたそうです。ちなみに川上さんはアンダーシャツをしょっちゅう着替えるタイプ。試合用に10枚、アップ用と試合後のアイシング終了用で12~13枚は用意するそう。 川上「だけど、この後ビールかけとかいろいろあるのに汗かいて。待て待て、これを使っちゃうと…待てよ、待てよ。僕は半袖で投げるタイプだけど、え?ちょっと待てよ、半袖をここで着ちゃうと、最後の胴上げ長袖でいく?とか、いろいろ悩みながら待ってましたね」 若狭「一番緩い悩みをしてましたね。まだ1対0。続投か継投か?あんなにピリピリしてるのにアンダーシャツ?」 川上「みんなは今日の試合に没頭してるけど、僕だけ気持ちが次の日に行っちゃってたんです(笑)」
ベンチ裏は火事場
この年の日本シリーズ第5戦と言えば、山井さんが手のマメを潰していたとか、岩瀬さんへのリレーについての批判など、いまだに語り草になっています。 川上「詳しい内容は知ってるけど、あんまり言わないとして、完全にみんな消防隊員です」 ダダダダダダ、ダダダッっと廊下を走る音と叫び声が飛び交っていたそうです。 川上「『岩瀬は?』『岩瀬できてまーす』、バタバタバタ。『山井、どうだ?』『交代だ』、ガタガタガタ。『岩瀬できとるんか?』ガタガタバタバタ。もう本当に火事場。早くホース用意しろー、こっちこっちみたいな感じ」
思わず手が止まった
緊迫した様子を擬音を交えながら語る川上さん。シーズン中の継投の雰囲気とは全然違ったそうです。 川上「アンダーシャツを丸めてる僕の手まで止まっちゃってて、『もうワンアウトですか?』とか全部聞こえてきて。え?え?俺も巻きを急ぐ、やっぱり長袖で行く?みたいなそんな感じでした」 8回裏の中日の攻撃はあっという間に終わったそうです。 川上「で、岩瀬さんがダダダダッって小走りでマウンドに行った後に、僕はついて行ったような感じですよ」 若狭「あそこで3人で終わらせる岩瀬さんって改めてすごいですね」 川上「それは今さら言うまでもない。すごすぎる」 いまだに話題になる2山井・岩瀬のパーフェクトリレーの完全試合の舞台裏を、川上さんが振り返りました。 (尾関)